2008年02月06日
稽古日誌31「小間」
「咲き分け」
溶け残った雪の為か午後より雪?の天候の為か、今年一番と思える
寒さの中、白い息を吐きながらお稽古に向かい、先生のお宅の玄関を
カラカラと開けますと、ほうっとしっとりした暖気に包まれて…
ああ、懐かしい祖母の家の匂い…胸がきゅっとしました。
この日は、初めての小間でのお稽古。 四畳半程の茶室に七名の弟子
と先生、総勢八名が膝を交えて睦まじく楽しいお稽古となりました。
体が近づくだけで不思議と親近感もまた一段と増すものですね
とは言え、お点前をする側になりますと、皆さんの目が目がとても
近くて、あれよあれよと言う間に緊張度が急上昇 口の広いお釜から
の湯気とあいまって、幾筋もの汗が流れ流れて参りました。
初めての筒茶碗の扱いにも戸惑って、わ〜ん、泣きそうと思ったら
本当に目に汗が入って、まるで涙目に! 筒茶碗をしっかり掴んで
湯こぼししなければいけないのに、手は汗々で濡れていて滑るし
それはもうシドロモドロになってしまいました
前半の浮き浮き後半の汗々で、エネルギー消耗の激しい?
お稽古でした〜(た、魂が。。。)
筒茶碗・絞り茶巾のお点前は来週、冷静に覚えて(来られるかな?)
から書くことにします。
舞い始めた粉雪がどんどん激しくなり、思わずフードを被って家に
戻り、鏡を見たら・・・まるでエスキモーいえイヌイットの人でした
<覚書>
掛物: 「多福」
花入: 備前? うずくまる*
花: 白梅・白侘助・一子侘助(濃紅)
香合: 福枡(枡の中にお多福さんで「福増す」)
薄器: 雪吹* 「こぼれ梅」
茶碗: 筒茶碗 替: 雪笹
茶杓: 佐保姫
*うずくまる(うずくまり)
人が火の傍でほっこりと背を丸めて蹲ったような形の掛花入。
*雪吹(ふぶき)
蓋甲部が平らで縁に面取があり、胴の腰(底部)の縁にも同様な
面取のある薄器。
茶の湯では「吹雪」ではなく「雪吹」と記すならいです。
その由来として、薄器の上下に同じ様な面取がある形を、ふぶきの
中では天も地も 分らなくなるということを掛けたのだというお話
があります。 若しかしたら最初はどなたかがうっかり書き間違え
それをまた見事に生かされたのかもしれませんね。 このような
遊び心が随所に散りばめられていて、それを少しずつ折に触れては
知っていくのも茶の湯の楽しさの一つです
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最初の咲き分けが全てを物語っているかのようで
感動の一言だよ!!
う〜ん、すごいデス。。。
(⌒0⌒)←一人別世界で突入(笑)
そしたらその当日のさくらんもまさしく咲き分け状態に陥っていて、
何だか面白おかしい、不思議な空間に感じ入りました♪♪
四畳半程の茶室に8人。緊張…それにお釜の湯気で汗びっしょりになりますよね。
わたしは真冬でも汗かきなのでよ〜くわかります。
お菓子、綺麗ですね。
筒茶碗のお点前、この時季ならではですのでわたしも相方くん相手にしてみようかしら。
でも、視線の中にいるとミクロの世界に感じるかしら><
>若しかしたら最初はどなたかがうっかり・・・<
こんな発想ができる山桜さんって、素敵!!
外国と日本の算数の教え方が違うように、
発想の転換が出来る人でありたいです。
山桜さんを目指します!
私は最近ようやく筒茶碗にお湯をこぼさず入れられるようになりました(^^;)
凄い緊張の時ですよね〜
なかなか厳しいものなんですね。
ひしひしと伝わってきます(笑)
元々は普通の形をした花器などが
窯の中でへしゃげて首部分が落ち込んだ
信楽焼のものだったと思いますが…
今ではわざとその形に作って
どこの窯でも作られるんですね〜
「咲き分け」の梅で有名なのは「思いのまま」という品種。
「百事如意」だったらよかったんだど、目が白黒ならぬ紅白に〜
小間の空間って、窓からの日と影が織り成す「咲き分け」の
世界でもあるよね。 あ〜久し振りに汗かいたわ〜 A(^▽^;)
客側の席にいた時は、お隣さんと接近していたにも関わらず
暑いとまでは感じなかったのに、点前畳に座ったらカーッと
逆上せてしまって…(#+ +#) 自分でもその汗にビックリでした!
夏・冬、それぞれの茶巾絞りの心遣い、素敵な思いやりと
演出ですね。 こういう処でまたきゅっと胸をつかまれて
茶の湯が一層好きになってしまいます♪
畳に近い生活をしていますと、特に畳の大きさに敏感に
なりますね。 公民館のような所で不祝儀敷きになっている
のも、仕方がないのでしょうけれど、気持が落ち着きません。
小間のお稽古で、茶室は宇宙空間という言葉を思い出して、
瓢箪の中か母親の胎内に入った気分になりました〜
きちんとしたお席では、うっかり妄想発言をしないように、
某女性歌手さんを反面教師にします(><)
冬は暖かさも大きなおもてなしですね〜釜から上る湯気や
松風がまたなんとも言えず優しくて、目でも耳でも温まります。
筒茶碗にお湯を注ぐのって難しいですよね!
しかも、ちゃんと注げているのかも見づらくて…嗚呼!
先生も先輩方も皆さん、それはもう涙が出る程優しくて
人柄の素敵な方ばかり、何もそんなに緊張しなくても…と
思うのですが、アガリ症なのでしょうか〜情けナイ(−−;)
まぁ、普段がゆるゆるすぎなので少しは緊張も必要ですね!
シャッキとしなければ〜(笑)
そうなのですか〜「うずくまる」は信楽発祥なのですね、
いつもお教えありがとうございます!
実は、花入はご友人の作ということで、どう書くべきか
悩みまして…備前「風」とつけるのも失礼かと思い…
しかし幽黙さんにコメントを戴き、備前と言い切るのも
また問題ありそうなので、「?」をつけてみました(^^;)
「糊こぼし」知ってます〜♪ 以前TVの特集で見ました。
赤い花びらに白い糊をこぼしたような紅白交じりの椿に因んだ
飾りやお菓子ですね^^ 命名も洒落てますし、意匠も素敵
で、とても印象に残っていました。
ええっ、お顔を打ってしまわれたのですか!? 骨には
異常ないでしょうか? レントゲン検査を受けられましたか?
どうかお大事になさって下さいませ・・・
お手前を拝見したいです。
今日は両親のお供で新宿まで行き先ほど戻って参りました。
寒い中お越しのお客さまのことを思い筒茶碗を用意し、
絞り茶巾でゆったりと温め、程よき熱さの一服に心を込め…
雪の降る日のこんなひと時、落ち着いて自然にそのような
お点前ができるようになりたいです。
今は未だ、若し鎌倉とんぼさんがお席にいらしたら、
頭が沸騰して汗どころでは済まないことになりそうです(><)
丹波・信楽・備前・越前・常滑・瀬戸
本当に古い時代のものはなかなか
見分けがつかないものですしね
骨董の世界でも
「丹波の七化け」というのがあって
殊に丹波焼きにはこれぞ丹波焼き
という特徴がなさすぎて
よく見ないと丹波と判断できなくて
備前に見えるかと思えば信楽にも見え
古窯だけでなく笠間だったり小石原だったり
どこの窯のものと言っても差し支えがない
そういう状態を七化けなんて言うわけで
逆に
どこのかわからない陶器があったら
丹波
と言っておけばまあ遜色は無い…
という意味にもなるようです(笑)
「丹波」は便利〜♪^^なのですね! ありがとうございます。
他所から持ってきた土で焼かれている窯もあるようですし、
うっかり○○焼なんて言えませんね。 反対に作家さんの
立場だったら、色んな土や釉薬を試してみたいと思いますし…
焼物は見るのも使うのも作るのも楽しいですね〜♪♪
迷惑メールの方に振り分けられてしまったかもしれませんね〜
お送りした大まかな内容はももりさんのブログの方に書かせて
戴きましたので、差し支えなければお教え下さると嬉しいです。
「糊こぼし」所望ではありませんので、ご心配なく〜<( _ _ )>
この時期 八炉や小間 逆勝手 筒茶碗のお稽古が多えですが 私はどうも苦手です。
筒茶碗にお湯を入れるのも難しく 自宅の点前座は
畳ビショビショです。(笑)
先生は無いものも色々と工夫してお稽古が出来る様に
用意して下さり、(まるでチャチャさんみたいです!)本当に
幸せと思います。 私は混乱するので未だ見せて貰えませんが
逆勝手(←そのものもよく分かってない)考えるだけでも
難しそうです。 先は茫洋たる大海原です・・・
筒茶碗、チャチャさんでも難しいのですか…それでは
私が上手く出来る筈もなく〜少し気が楽になりました〜♪
お呼びでした?(笑)
食すにはもったいない和菓子ですね、
ほんといい色合いです。
あら〜、聞こえました(笑)?
昨日も外は寒風、中は松風のハーモニーを味わって参りました^^
そう言えば、松風さんの所でも「糊こぼし椿」を拝見したのを
思い出して、先ほど探して参りました♪
「開山堂の糊こぼし椿」(【京・壺螺暮】by松風さん)
http://kyocolumn.blog46.fc2.com/blog-entry-84.html