文字は、違う部族(征服者と隷属者など)間の契約の必要性から生じたという説が
ある。逆に言えば、同じ言葉を話す一族の中では文字は必要なかったと言うことだ。
そうして長く文字を持たずに生きてこられたご先祖さまは、幸せな民だったのだろう。
ご先祖さまは文字に残さぬ代わりに、大事なことは何度も何度も繰り返し話して聞かせ、
語り継いできた。言葉を大切に思う気持ち、言葉への心の込めようも、今とは比べ物に
ならないだろう。そうして人から人へ、自然に内容は磨かれ珠玉となった。
その伝承は例え文字化されたとしても、祖父母から孫へ、父母から子へ、口から口へ
伝えて行きたいものだ。音にされ初めて命を得る言の葉もあると信じているから。
2005年10月24日
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