2005年11月25日

初めてのオフ会@

和菓子 初霜.jpg  東慶寺 山門.jpg
 「初霜」(でんのうさん撮影)    東慶寺 山門(鎌倉とんぼさん撮影)

 今日は、いつの間にか居心地が良くて常駐するようになったサイトのオフ会が
鎌倉の地で開催された。ネットを通じて何人かの友達が出来、実際に会ってお話する
ようにもなれたが、オフ会と言うものに参加するのは、これが初めての経験だった。

 常日頃の書き込みからみて、いずれ劣らぬ博識と経験の持ち主がずらりとご臨席と
あって、前日から失礼の無いように、遅刻だけはすまいと極度の緊張状態に・・・(笑)

 当日朝、予定の電車に乗れてホッとしたのも束の間、乗換駅に近づくにつれ鈍重な
走りに・・・そしてとうとう停止。結局10分弱の遅れとなり乗継は絶望的・・・ところが、
どういう訳か乗る予定の電車の発車も遅れており、滑り込みセーフ!
幸先良いのか悪いのか、結果オーライのまるで私の人生の縮図のよう?

 待ち合わせ駅は、平日と言うのに休日かと見まごう如き賑わいで、臨時改札口まで
開いていた。紅葉のシーズンで日和も良かったこともあろうが、やはり中高年の
占める人口比率が大きいことを改めて実感。この年齢層が主流の世の中が確実に
始まっている。どうか円熟した人々による円熟した文化が花開いていくように・・・。
私も既に片足?入った身で、責任は大きい。

 さて、待ち合わせ場所に到着。 皆さんは何処に・・・? 
嗚呼、鎌倉の先生! ひときわ輝くオーラで勿体無くもお出迎え戴き身の縮む思い。
そしてもうひと方、長身の青年が辻説法の修行僧のようにすくっと姿勢良く、
そしてにこやかに立っておいでだった。

 早起きは何とやら、朝組の私達二名は、鎌倉先生に美味しいお茶とお菓子を
ご馳走になった。 先ずは「初霜」と言う名も姿も実も美しいお菓子。
季節を耳目舌で味わった後、心を込めて点てて下さったお薄を戴き夢心地。
もうここで帰ったとしても良い位幸せなひと時だった。

 幸福な余韻に浸りつつ、先ず案内して戴いたのは東慶寺。
あれ程賑わっていた人々も流石に分散し、ほどほどの加減になっていた。
葺き替えられたばかりの黄金色の山門に続く階段の両脇には、可憐な竜胆が
三々五々、清楚な青い壷のような花に木漏れ日を受けて静かに揺れていた。

 箒の目を立てて掃き清められたお庭は、敷石を踏み外すのも憚られるよう。
鎌倉先生にお茶室に纏わる話を伺いながら歩んだ先は松ヶ岡宝蔵。
重要文化財の「初音蒔絵火取母(あこた形香炉)」「葡萄蒔絵螺鈿聖餅箱」などを拝見。
優しい慈愛に満ちた面差しの仏様とも暫しお話することができた。

 最後に「坐禅」という題だったか、悟りを開こうと坐禅を組んで居並ぶ面々が
全て魑魅魍魎妖怪鬼畜という絵巻物を拝見しつつ、本当に大変失礼なことながら、
本日これからお会いするであろう方々と自分の姿が重ねあわされて、一人笑いを
かみ殺していたことにご両人は気付かれたであろうか?

 宝蔵を出て少し先の頭上には「十月桜」、そして右手の岩肌には「岩タバコ」の群落。
逆転した季節に咲く花、厳しい岩肌に住処を定めそこ以外では生きていけない植物。
植物も人間も不思議な天地の理の中に生きている。
 
 その先は普通の人々があまり踏み込むことのない、しかし重要な遺蹟である墓所。
鎌倉先生とご一緒であればこそ、このような所もじっくりと見せて戴くことができた。

 お昼近くになり、後発組のお二方と合流。またしても、ネットがなければ私など、
一生接点のある筈もなかったような大変な方々との対面に(小泉チルドレンの常套句
の引用ではないが)身の引き締まる思いでカチカチの私。そんな私を天にも届くような
朗らかな高らかなお声で迎え、また優しいお言葉をかけて下さり、ありがたさで胸が
いっぱいに・・・。 気難しい怖いお方だったらどうしようという思いも杞憂に終わり
俄然肩が軽くなった。 

 とんびがピーヒョロローと空に円を描いて高く飛び去った。     (つづく)

 
ラベル:鎌倉 東慶寺
posted by 山桜 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅・町歩き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック