2018年03月27日

「さくらの日」

 恥ずかしながら、わたくし「山桜」を名乗って居ながら、今日が「さくらの日」であることをちっとも知りませんでした。 道理で今日は妙に桜の事ばかり気になって書いていると思ったら、そういうことだったのかと。

 3月27日は、七十二候のひとつ「桜始開」 の頃であり、「咲く」=3X9=27 はちょっと苦しいような(笑)気もしますが、染井吉野の平均開花日前後でゴロ合わせの良い日を選んだのでしょう。 

 平成4年、公益財団法人「日本さくらの会」によって制定されたのだそうです。

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【ヤマザクラ/山桜】
 薄紅色の花びらと赤茶色の葉の彩がなんとも好もしい。 箒型の樹形で樹木の間を縫って上へ上へと伸び行くことが多いので、なかなか花を間近に見られません。 

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【オオシマザクラ/大島桜】
 真っ白な花びらに明るい鶯茶色の葉っぱが清々しく、こちらも他の桜とは一線を画す気品があります。 この瑞々しい葉は塩漬けにして桜餅を包むのに利用されます。 広く横に枝を貼りだす樹形は染井吉野にも受け継がれているように思えます。 染井吉野が他の桜より色白なのも大島桜の遺伝子なのでしょう。
 
(ソメイヨシノ=エドヒガン系xオオシマザクラの雑種 の交雑種。 いろいろ絶妙に配されて生まれ、日本人の感性に寄り添い長く愛され続ける奇跡の桜。 生き残っている内にテング巣病を克服してくれるといいなぁ)


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posted by 山桜 at 20:00| Comment(4) | さくら・桜・櫻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

次世代の桜「神代曙」

 染井吉野の伝染病による衰退が哀しくて次世代を担う品種「神代曙」を、昨日はちょっと残念な感じに書いてしまったのですけれど、今朝、その神代曙が咲いているのを間近で見て来て、ぐっと明るい気持ちになりました。

「神代曙」は「染井吉野」と他の桜との交雑から生まれただけあって、花の形は染井吉野に良く似ています。 咲き始めの方が桜色が濃くまた花びらの中にも濃淡があるので、染井吉野が一色に埋め尽くす風景とは違って、ふんわり淡いぼかし模様が生まれます。 

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【ジンダイアケボノ/神代曙】
 アメリカに渡ったソメイヨシノと他の日本桜との交雑種。 アメリカから日本へ逆輸入された「アケボノ」(日本名「アメリカ」)という品種の枝を神代植物園で接ぎ木して育成中、明らかに違う品種として発見されたもの。 アメリカに移住した日本人同士が結婚して子供が里帰りしたということですね。

少し離れてみると・・・

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 実際に目で見ると、もっと濃淡模様が出ていて味わいがあります。 ただ、染井吉野のように手を広げた大振りな樹形にはならないようです。 染井吉野は、水辺に手を伸ばすように広がるあの樹形がまた魅力なのですが。

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 私には、染井吉野にはどこか鎮魂の心が宿っていて、美しいのに寂しいような、時にゾクッと恐ろしいような雰囲気を感じることがありましたが、神代曙はもっと明るく晴れ晴れとした美しさを感じます。

 昭和〜平成を生きて来られた今上天皇のご譲位、戦争を知らない世代の新しい天皇陛下の御世が近づく折柄、桜もまた丁度世代交代の時となったのは、必然でしょうか。

 そう考えますと「神代曙」とは正に新しい御世の曙を伝えているようで、益々慶賀の至りです。


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posted by 山桜 at 12:58| Comment(4) | さくら・桜・櫻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

芭蕉の詠んだ桜は?

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 さまざまの ことおもひだす さくらかな
           (桃青・芭蕉の俳号の一つ)

 この句は、貞享5年(1688)「奥の細道」への旅に出る1年前に、故郷の伊賀上野で、かつての奉公先・藤堂探丸別邸の花見に招かれた時に詠んだものと言います。

 伊賀上野と言えば忍者を思い浮かべる私ですが、芭蕉の俳号の一つ「桃青」も「百地」家の流れの家系から来たものかもしれません。 

 百地と言えば、かの石川五右衛門に忍術を教えたという百地三太夫が有名ですが、今はモモチと言えば、違う人を思い浮かべる人が多いのかしら? あのモモチも引退したのでしたっけ・・・ 

 330年前の伊賀上野の藤堂家で咲いていた桜はどんな桜だったのでしょう。 まだソメイヨシノは生まれていなかったでしょうし、あったとしても「老木」になっていた筈はないので、「山桜」でしょうか。 いつか現地に行って確かめてみたいものです。

 330年後の今日もまた、桜を見て様々なことを思うのでした。


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posted by 山桜 at 11:00| Comment(0) | さくら・桜・櫻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月26日

さまざまのこと思い出す桜かな

 さくらさくら・・・辺り一面、ふわっと花霞となるのは、やはりソメイヨシノです。

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 白でもない桃色でもない、淡い桜色は日本人好み。

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【ソメイヨシノ/染井吉野】

 全てが挿し木によるクローンゆえに、一斉に咲いて一斉に散る・・・。 そして病気に弱い性質も同じ。 天狗巣病に罹って鳥の巣のようになった枝には花が咲かず、段々と衰弱して枯れてしまいます。

 上の写真でも太い枝がところどころ切られているのが見えます。 患部を取り除いた痕ではないでしょうか。 各地でソメイヨシノがこのような状態になっているのを見かけます。

 この病気に強い「ジンダイアケボノ(神代曙)」という品種がソメイヨシノの後継種として、少しずつ植え広げられていることは以前にも書きましたね。 染井吉野より少し色が濃いので、一斉に一面に咲いたら、ちょっとしつこいかなぁ・・・慣れてしまうものかしら? 淡い淡い桜色に寄せてきた数々の思い出、きっと皆さんもお持ちの事でしょう。

 さまざまの ことおもひだす さくらかな
      (芭蕉) 貞享5年(1688)詠

 330年前も今も、桜を眺めて人はそれぞれの思いに耽るのですね。

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【ジンダイアケボノ/神代曙】

 10年もたてば、桜の思い出は、少し華やかなこちらの桜に託されているのかもしれません。 時は移ろい風景も変わっていくのですね。 そこに自分は居るのかな・・・。


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posted by 山桜 at 22:14| Comment(2) | さくら・桜・櫻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月13日

「クマノザクラ」百年ぶり野生種発見!

 ブログを暫くお休みしますと言いながら、余りにも嬉しいニュースが飛び込んできたので、書かずにおれずに飛び出して参りました! 

クマノザクラ.jpg
【クマノザクラの花】 
 下記「森林総合研究所」のプレス・リリース記事より引用

 なんと、100年ぶりに日本での野生種の桜が発見され、その名も自生地から「クマノザクラ/熊野桜」と命名される予定だそうです。 ほんのり褄紅差して可愛らしいです。 人気が出そうですね〜
 詳しくはこちらへ⇒ 森林総合研究所のプレス・リリース

因みにこれまで、日本に自生する野生種の基本種は下記の「9種」、沖縄のカンヒザクラを数えると「10種」とされて来ました。 (これらの10種からの自然・人工交配から生まれた園芸品種は、花色は白〜濃紅色、花弁数は5〜350以上、花弁の大きさや形なども様々です。)

@ヤマザクラ(山桜) 別名:白山桜
 自生地:主にに本州中部以南
 ほぼ白色の花弁に紅色の若葉が美しい。
 日本の桜の代表的な存在で古くから親しまれている。
 
Aオオヤマザクラ(大山桜) 別名:紅山桜、蝦夷山桜
 自生地:本州中部以北
 葉や花など全体にヤマザクラより大柄。
 花色はヤマザクラより紅色が濃い。
 美しい樹皮を樺細工に利用。

Bカスミザクラ(霞桜) 別名:毛山桜
 自生地:北海道、本州、極まれに四国、九州
 (日本海側、冷涼な地域に多い傾向)
 ヤマザクラに似て、花や葉が有毛である場合が多い。
 同地域では、ヤマザクラよりずっと花期が遅い。

Cオオシマザクラ(大島桜)
 自生地:伊豆諸島、伊豆半島南部
 花は白色で若葉と良く調和し優雅な美しさがあります。
 厚く無毛な葉は、塩漬けし桜餅を包む葉に利用。

Dエドヒガン(江⼾彼岸)
 <2017-03-30 狭山公園・植栽>
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 自生地:本州・四国・九州
 彼岸の頃咲き出す早咲き種
 萼筒の付根が玉のように丸い
 花柄・萼筒などに密毛あり
 生命力強く長寿
(有名な古木の大半が本種)
 本種の枝が下垂するものが
 シダレザクラ
 早咲きで葉より花が先に
 咲く種(ソメイヨシノ)、
 枝垂種などの交配親



Eチョウジザクラ(丁字桜)
 自生地:東北地方の太平洋側の低山地、
     関東地方、中部地方の山地
 花弁が小さく萼筒が太く長い形を「丁」の字と見做した。

Fマメザクラ(豆桜)  別名:富士桜、箱根桜
<2016-04-22 鶴峠〜奈良倉山>
P4220870マメザクラ (210x140).jpgP4220869 マメザクラ(210x140).jpg
 自生地:富士・伊豆・房総を中心とする地方 
 低木。小さな花を下向きにぶら下げて咲かせる。
 萼筒の付根がプクリと膨らんでいるのも豆っぽい。
 葉柄に上向きの柔毛が多い。

Gタカネザクラ(⾼嶺桜) 別名:峰桜
 自生地:北海道、本州奈良以北の亜高山帯
 小高木。 花色花形変化が多い。
 萼筒の付根は膨らまない。葉柄はほぼ無毛。
 自生地では5〜6月の開花
 (似ているマメザクラとの相違点)
 北海道のチシマザクラはこの桜の仲間。

Hミヤマザクラ(深山桜) 別名:白桜
 <2017-06-19 雲取山>
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 自生地:北海道〜九州
(南下につれ亜高山帯分布)
 花期は遅く 5下〜6月初
 花色 白
 花径 1.5〜2.0cm
 花弁は丸く先が割れない
 総状花序(房咲き)
 花柄に褐色の密毛あり
 実は暗紫色に熟す
(8月に試食し苦かった)




Iカンヒザクラ(寒緋桜) 別名:緋桜、緋寒桜
 <2017-04-01 狭山公園・植栽の咲残り>
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 自生地:中国南部・台湾
(古く琉球列島や⿅児島県等に
 流入し野生化)
 花は平開しない鐘形
 色は濃紅色
 余り「桜らしく」見えないが、
 多くの赤みの強い早咲き品種
 (河津桜など)の
 交配親となっている。





桜たちの写真をファイルから引っ張ってくる時間がとれないので、とりあえずここまでで。 時間が取れ次第、追補いたします。


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posted by 山桜 at 23:27| Comment(4) | さくら・桜・櫻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月24日

桜追い(六)

 桜追いも(五)の思い出の楊貴妃で終わりと思いきや、今年は花の時期が品種によって少しずつずれて長く楽しめている。 「緑色の桜」として有名な「御衣黄」も、ピンク色になりつつ未だ緑色を留めて咲いていた。 桜追い(六)に緑(りょく)の桜とはぴったりだ。

【ギョイコウ(御衣黄)】
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 咲き始めは、葉っぱと見まごうほどの緑色の花弁。 段々とこの写真のように薄紅色になるがそれでも緑色の筋を残す。

【カンザン(関山)】
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 メモをし忘れたが、多分カンザン? 咲き始めの頃は葉も花色も紅色が濃く沢山の花弁を持つので、咲き始めの蕾は、桜の塩漬け⇒桜湯に用いられる。

 最後に見慣れない名前の桜を見た。 

【バイゴジジュズガケザクラ(梅護寺数珠掛桜)】
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 桜なのに「梅を護る寺」の名入り、しかもお数珠を掛けた桜とは・・・また勝手に自分とシンクロさせて考えてしまう。 

 真ん円の数珠玉のような花房が鈴なりで圧倒されたが、少し離れて見るとなるほど丸く輪になったお数珠を掛けたようだ。 

 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏・・・ 
posted by 山桜 at 21:40| Comment(0) | TrackBack(0) | さくら・桜・櫻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月19日

桜追い(五)

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『桜追い』もこの町のシンボル桜「楊貴妃」が咲くとクライマックスで、
「ああ、今年の桜の季節もとうとう終わってしまうなぁ」
という気持ちになる。

 東京の外れの小さな駅で朝昼晩、どれだけの人に愛でられ、また見送り迎えて来たことだろう。 

 私達家族にとっても、折々に思い出深いこの桜の木。 去年はケロの旅立ちの日、この木の下でかわるがわる写真を撮った。 皆それぞれに名残惜しさを秘めた複雑な表情で写っていたが、今見ても主人の顔の寂しそうなことと言ったら・・・ あの日、とうとう私一人置いて、ケロと一緒に大阪まで付いて行ってしまった。 少しでも長くケロと一緒にいたかったのだろう。 

 一年後にはもうこの世にいないこと、この桜の下に立てないこと、分かっていたのだろうか?

 本当に仲の良いの父と娘だった。 何だか二人の邪魔をしてはいけない気がして、私も行くとは言えなかった。 二人して家具を買いに行ったり飲みに行ったり、新婚さんのようなひと時を味わったのではないだろうか。 主人が帰って来た時、
 「買物につき合わされて、疲れた〜! クッタクタだよ・・・」
とは言っていたが、いつになく饒舌でとても楽しかったのだろうことが手に取るようにわかった。

 今年はそんなことを思い出すのが辛くて、とても「楊貴妃」は見に行けないと思っていたが、命日に母が来てくれたので駅まで見送りに行き、丁度花盛りの姿を見ることが出来た。 心行くまで花を愛で、母の乗る電車をはらはら散る花びらの下で見送った。 去年のあの日と同じように、見えなくなるまで手を振って。
ラベル:楊貴妃
posted by 山桜 at 19:20| Comment(0) | TrackBack(0) | さくら・桜・櫻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月14日

桜追い(四)八国山再び

 1人堂々巡りの思いの中に閉じ籠らないように、人に伝えられる形にして書くことで気持ち整理をしています。 もがきながらどうやってこのトンネルを抜けていけるのか、出口がどこにあるのか分かりませんが、書き表すことが世の中へ繋がる扉となるように願いつつ。 

 とはいえ、家の中にばかり居る訳でなく、相変わらず野山を歩き回っていますのでご安心ください。 撮り溜めしたままだった桜たちを忘れてました。

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葉と花の調和が美しい大好きな山桜は、大体樹形が箒型で花が高い所に咲くので写真を撮るのが難しい。 坂の途中から身を乗り出して風のおさまりを待ったけれど・・・。

こちらは染井吉野のように枝を広げた大木に、小振りの八重の花をつけていた里桜。 品種名不明
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病院の裏に下りてきたら、病室の窓から見ていたあの染井吉野は花吹雪に。
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八重咲きの枝垂桜        同じバラ科でもリンゴ属の「花海棠」

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同じバラ科でもナシ属の「梨の花」 品種は「豊水」かな? 
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こちらは「幸水」かな?

この日、ツバメの初飛来を見ました。

posted by 山桜 at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | さくら・桜・櫻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月07日

桜追い(三)小金井・野川

 武蔵小金井駅の発着メロディが🎵さくら〜さくら〜であるように、小金井は東京の桜の名所の一つに数えられる。 玉川上水沿いや小金井公園の桜が有名だが、ここ野川沿いの桜も年月を経てなかなか見ごたえのある風情に成長していた。

 この川沿いの道を幾度家族で歩いたことか。 実家の家族みんなと、そして新婚時代には二人で、ケロが生まれてからは仲良し3人家族で。 今、ひとり歩く桜道は、上を向いて歩こう 涙がこぼれないように・・・。

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 天を仰ぐと、雑木林の新緑が青空に映えて揺れていた。 
 あの人の目は光の加減でほんのり緑色に見えることがあって、私は丁度新緑の萌える木の下で、その思いを寄せて「若葉の君」と呼んでみたことがあった。 それを彼は照れながらも、
「そんなことを言ってくれた人は初めてだ」
と、とても喜んでくれていた。 
 私はといえば、どこにでも咲いているような平凡でまんまるのタンポポだった。 せめてこのシロバナタンポポくらい綺麗だったら良かったのに。

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桜は両岸から、川の流れに向かって水を求めるように枝を伸ばす。

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桜の幹側から見れば、その枝の伸ばし様は狂おしいほどで、
伸ばしても伸ばしても触れることの出来ない人を求めるが如く

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あなたを探している内に、忽ち桜の波に飲み込まれてしまった。

posted by 山桜 at 23:33| Comment(8) | TrackBack(0) | さくら・桜・櫻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月04日

桜追い(二)八国山

入院費の精算に訪れた病院の帰り、病室から毎日二人で、
「少しピンクになって来たかな?」
「雨が降って暖かくなれば早いんだけどね」
そんな風に待ち遠しく眺めていたあの桜の木の下に立ってみた。 

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「やっと咲いたね、やっと一緒にみられたね」
右手には私にだけ分かる主人の手がしっかりと握られている。

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「一分か2分咲きかな。 近くで見るには一番きれいな頃ね」
「そうだなぁ ホントきれいだなぁ」

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「幹に直接咲くのはキモチワルイとか言ってたけど、観察するにはいいのよ」
そんなことを言いながら、パチリパチリと写真を撮る私のことを、
「『まただよ・・・』と言いながらも、そんなに嫌そうでもなく見ていたんだよ。 待っててはくれなかったけどね。」
「何でも興味を持ってのめり込んでいくとこ、好きだったんじゃないかな」
と、ケロから最近聞いた。 

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「16年前の手術の後、この道を点滴をぶら下げてリハビリに通ったね。 あんな大手術の後なのに、早く復帰してやろうと言う気迫を感じてた。 ホント、ずっとずっと頑張ったよね」

 透き通るような若葉が青空に映えて、
「若葉の君って呼んでいたの、覚えてる?」
「覚えてる・・・ふふっ」

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「柔らかそうな蕗ね、今年はバッケ(ふきのとう)摘みそこなっちゃった」
「天ぷら食べたかったなぁ。 もう無いかな?」
もし、あっても薹が立ってとっくに花が咲いてると思いつつ、下を探すと、

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タチツボスミレやショカッサイ(諸葛菜/紫花菜、花大根、大アラセイトウとも)が咲いていた。
こんな散歩道で美味しそうな春の味覚が取り残されている訳がない。

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例の如く、呆れ顔の主人に待ってもらいながら、コマコマと観察し写真を撮りながら尾根道に上がった。(観察記録はまた別の機会に)

P4043946 (210x140).jpgP4043945 (210x140).jpg 尾根道を挟んで、南側(写真左)が東京都、北側(写真右)が埼玉県所沢市の管理下にある。
低い擬木の柵の南側と有刺鉄線付きのフェンスで囲われた北側、色々な事情が垣間見られる光景だ。

山から下りて線路沿いの道に出ると、ふわっとハチミツの匂いに包まれた気がした。

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満開の菜の花の中で、ミツバチたちが懸命に蜜を集めて飛び交っていた。
「ぼんやりしてばかりいないで、すべきことを一つ一つやっていかねばね。」
「わるいなぁ、よろしくね」
「困ったときは、ちゃんと助けてね」

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まだ植え込まれたばかりの細い枝にちいさな花が揺れていた。 
posted by 山桜 at 21:45| Comment(0) | TrackBack(0) | さくら・桜・櫻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月01日

桜追い(一)狭山公園など

今年も思いは別格にして変わらず、様々な桜を追いかけます。

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カワヅザクラ【河津桜】寒緋桜×大島桜 自然交配種

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シナミザクラ【支那実桜】中国原産野生種 暖地性桜桃(さくらんぼ)長い雄蕊が目立つ

2017-03-28
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左:カンヒザクラ【寒緋桜】台湾・中国南部〜東南亜原産 野生種 
右:ソメイヨシノ【染井吉野】

2017-03-30
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エドヒガン【江戸彼岸】
お彼岸前後に開花。
萼筒の付根が玉のように丸いのが特徴

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エドヒガン「ベニシダレ」【紅枝垂】?

2017-03-31
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ソメイヨシノ【染井吉野】江戸彼岸×大島桜

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ヨウコウ【陽光】天城吉野(染井吉野系)×寒緋桜 寒緋桜の血を引き、早咲きで赤味が濃い

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ジンダイアケボノ【神代曙】天狗巣病に弱い染井吉野に代わる後継種とされる 染井吉野より花がふっくらとしてやや大きく赤味を帯びる

桜追いをする内、春雨がぽつぽつ・・・森の中で雨宿りをしていると、

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大きな啄木鳥、アオゲラが現れました。

そっと静かにしていると沢山の鳥たちも雨宿りに集まって来て、賑やかに鳴き交わし出しました。 目の前をタヌキが横切ってドキドキ・・・動物たちも雨降りに慌てているのかな。

頭の上には白い傘をひろげたようなコブシ【辛夷】の花
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足元には、可憐なコスミレの花
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一緒に今年の初桜を見たあの2月20日から、余りにも忘れ難き3月が過ぎ去り、すっかり春4月になってしまいました。 心だけはいつでも2月のあの日に戻れるのに。 
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2015年03月22日

エドヒガンの枝垂桜

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毎年の彼岸参りの頃、丁度見頃を迎えるエドヒガンの枝垂桜です。
 
エドヒガンは萼筒が壺型で、プクリと丸い部分の巾が直線の部分より大きくなっています。 東京近郊では、ソメイヨシノより一足早く、その名の通りお彼岸の頃に咲き始め、墓参に訪れる人々の心に春を運んできてくれます。

今や花見の桜の代名詞となったソメイヨシノは、エドヒガンとオオシマザクラの交雑種とみられていますが、その登場以前は野生種であるエドヒガンが花見の立役者だったということです。 長命な桜としても知られ、各地の有名な老巨桜はエドヒガンであることが多いようです。

おお、「日本三大桜」も エドヒガン でした。
・山高神代桜  山梨県 樹齢約2000年
 (ヤマトタケルノミコトの東征時のお手植えとされる) 
・根尾谷淡墨桜 岐阜県 樹齢約1500年
 (蕾の薄紅〜白〜淡墨色と独特の花色の変化がみられる) 
・三春滝桜   福島県 樹齢約1000年 
 (滝桜はエドヒガンの中の紅枝垂と呼ばれる品種)
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2012年04月25日

楊貴妃と関山

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【楊貴妃】 山桜系の八重桜 古くから奈良で知られ、楊貴妃の名も興福寺の玄宗という名の僧が愛でた桜であることから。 *楊貴妃は唐の6代皇帝・玄宗の寵妃。

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【関山(かんざん/せきやま)】 山桜系の八重桜 東京の荒川辺りで古くから知られる。 関東に多く、海外でも人気。 花弁の多さと花色の濃さを生かし五分咲程の時に塩漬され、桜湯などに利用される。


 大和美人の「楊貴妃」と江戸美人の「関山」、それぞれの魅力がありますね。 楊貴妃の方が少し早咲きで八重咲の桜の始まりを知らせ、遅咲きの関山が散りだすととうとう桜の季節も終わり、今まで遠慮していた木々の緑が待ちかねたように一斉にむくむくと湧き上がります。
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2011年04月21日

新緑の中の山桜

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 筍が出始める頃は、一日見なければ景色が一変するほど草木の生長著しい季節。 梢を渡る鳥等も恋の囀りに夢中、里山中が春の喜びに満ち溢れています。

 パッと咲いてパッと散る華やかで物哀しい染井吉野が葉桜となり、
様々な色合いの新緑と山桜の織り成す大好きな季節がやって来ました。

 今日は両親の結婚記念日。
母は、こんな美しい季節の花嫁だったのですね〜
父もどれだけ晴れがましかったことでしょう…。
いつまでも仲良く元気でいて欲しいです。

 さて、新緑に誘われて、ケロロンとふらり出かけて参ります。


(写真)上:里山の新緑と山桜 中:リョウブの芽吹き 下:コナラの芽吹き
ラベル:新緑 山桜 雑木林
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2011年04月11日

花送り

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 忘れられないあの日から、今日で一ヶ月が経ちました。

 つい昨日のことのような、ずっと前のことのような…

 あれ以来、時の流れの感覚がおかしなままです。

 14:46 満開の花々の下で黙祷。

 未だ心が締め付けられるような余震が続く中、

 北の地でも梅の花が咲いたそうです。


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2011年04月02日

期待を受けてやっと…

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早咲きの河津桜、ずっと咲き続けてくれてお疲れ様…やっとバトンタッチできそうね。

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5日前は色づき始めた蕾だった神代曙桜も…

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今日はふんわり豊かな花びらを開き、春の陽を浴びていました。

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小さな愛らしい花を咲かせるオカメ桜は英国生まれの帰国子女

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↑ 染井吉野もやっと固かった蕾を一輪2輪と開き始めてくれました。↓
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おくての山桜?の芽にも、やっと蕾の気配が見えました。

 まだ大震災から四十九日にもならぬいわば喪中の日本、夜間に明かりを煌々とつけお酒を飲みどんちゃん騒ぐお桜見など、どなたもなさるお気持ちにならないと思いますが、春の陽の下、花を愛で春を喜ぶことを咎める人は誰もいません。 春待つ私たちの気持ちを受けて咲いてくれた花に若葉に、今度は新しい伸び行く春の気を貰いに出掛けたいです。
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posted by 山桜 at 21:12| Comment(10) | TrackBack(0) | さくら・桜・櫻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月28日

桜の花を咲かせたい

いつもはお彼岸に咲く多磨霊園の枝垂れ桜の蕾は固く閉じ、
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 近くの公園でも、大震災の前に咲き始めていた、寒緋桜とその血が流れる河津桜だけが咲いていて、他の桜の蕾はぎゅっと結んだまま。 染井吉野や山桜は、まだ色づくどころか蕾の気配もない冬芽のまま。

あの日 天も地も人の心も凍りつき、
とうに咲いている筈の
花もぎゅっと蕾をとじたまま。

桜は、春を待ちわびて
浮き立つ人の心を
吸い上げて咲くのだろうか。

咲かせたい、咲かせたい
熱い気を湧き上がらせて、
今年の桜を咲かせたい。
春待つ人の心いっぱいに。

そうして花びらに乗り、
震える肩にそっと舞い降りて
この温もりを伝えたい。
ラベル:
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2010年03月06日

河津桜

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 昨日の初夏のような気温の中、散歩道の公園の河津桜が咲き出しました。 他の桜に先駆けて咲くこと、やや濃い桜色、ふっくらと大きい花で最近急速に人気を集め、各地に植栽が広まっています。

「寒緋桜(カンヒザクラ)」と「大島桜(オオシマザクラ)」の自然交配種と云われ、伊豆の河津町で原木が発見されました。 両親のイイトコ取りの美人さんですね。

 長らく染井吉野に偏ってきた日本の桜品種ですが、このところ急速に色々な品種が増え、その性質から交配親を遡って想像する楽しみも増えました♪ 早咲きで濃い目の花色の系統は、大体この河津桜の一方の交配親「寒緋桜」の性質を受け継いでいるようです。



「寒緋桜」
kanhi.JPG  沖縄に自生種あり。
 早咲きで沖縄・九州南部では1月に咲き、
 別名「元日桜」。
 花色は濃い紅〜白色まで幅があるが
 濃い紅色が名の由来。
 花が下向きに咲く特徴は人気交配種にも
 受け継がれている。
 緋寒桜(ヒカンザクラ)とも呼ばれるが、
 彼岸桜(ヒガンザクラ)と紛らわしいので、
 最近は寒緋桜の呼称が主流に。
 

「大島桜」
large_sp_oshima.jpg 伊豆諸島原産の野生種。
 カスミザクラの海岸型・島嶼型と云われる。
 大きな白花、潮風に負けぬ丈夫な性質。
 葉・花に芳香(クマリン)があり、葉の表面に
 細毛がなく滑らかで塩漬は桜餅などに利用
 される。
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2009年04月01日

お待たせ桜

 花冷えに春雷…パ〜ッと咲きそうでいてなかなか伸び伸びと
花開く事ができないでいた染井吉野が、ようやく握りこぶしを
緩め、川面に湖畔に満開の笑顔をほころばせ始めました。

 春ですねぇ〜〜かわいい


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2008年04月01日

夜桜・朝桜

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                夜桜は間違いなく妖しい。

            一目では闇に見ゆる夜の空間から

       ふるふると ゆらゆらと 花びらの雲が湧き出でる。

           ・・・ ふるへゆらゆらとふるへ ・・・

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         何事もなかったように白々と朝を迎えた姿が

            またも 却って艶めかしい。
 

(写真が大き過ぎ、画面に入りきらなかった右バーの部分が記事下に
 追いやられてしまっております。 次の記事が書けた頃、写真を
 縮小表示にして、全体を元に戻します。)


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posted by 山桜 at 00:00| Comment(20) | TrackBack(0) | さくら・桜・櫻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする