これはあくまでも私のお稽古備忘録ですので、その辺りどうかお見逃し、ご勘弁下さい。

◆席入り(つづき)
床の間の掛け物(お軸)、炉(畳の中に四角く小さな炉が切ってあり、中に茶釜がかけてあります)、お道具を粗相の無いよう、先の人の動作をひたすら倣って拝見します。
持ってきたお扇子を拝見するものと自分の間(ここでは人と物とのけじめ・結界の意味を持つ)、膝前に要を右にして置き、礼をします。 この礼も、お軸は一番格が高くこの茶席の大切なお題を表すものですので、真の礼、その他のお道具は行の礼とのことでした。(文字の楷書・行書・草書に倣い、礼にも三つの形があります。)
私は知らずに全て真の礼をしてしまったので、「そんなに丁寧にされなくても…」と教えて戴きました。 丁寧も度が過ぎると後に続く人に迷惑が掛かりますね。 間違える度に勉強になります。
拝見し席に着くまでで体の向きを変える場合、正客は次客以下に次客以下は正客に背を向けないようにするのが基本動作とのこと、自然にそうしていたと思いますが、自信はありません。
こんな風に「型どおり」見て(いたような積りになって)心の中では『早く自分の席に座ってしまいたい』と思いつつも、つとめて平静を装い慌てず落ち着いてと念じ続け、めでたく?無事に3番めのお席に
着くことが出来ました。(ふぅ…)
◆ご挨拶 全員が拝見を済ませて着席した頃合をみて、亭主が挨拶にみえます。 先ず襖を開けて直ぐに入室はせず、敷居の手前でご挨拶…正客さんが頭を下げられるのに合わせて、総礼…の筈が私だけ遅れて一人ウェーブ状態( ̄口 ̄;)!
亭主は正客のすすめで初めて席に入り、正客から順にお招きのお礼のご挨拶を述べます。 私は多分席に合わない大きな声を出したようなうっすらとした記憶があります。(恥ずかしいことは早めに記憶から消去する性質なので…)
全員のご挨拶が済むと、正客が掛け物などのことをお尋ねになります。 お軸は「時雨洗紅葉」、その他のお道具のことなどは何を仰ったか殆ど覚えておりません。 アァ…(><)
◆炭のお手前
亭主は炭斗(すみとり)を持って戻られると、先ず炉にかけてあった茶釜の両側の耳「鐶付(かんつき)」に鐶(キーホルダーの輪の部分の形=螺旋を押しつぶした形をしている)をクルリと通して、茶釜を持ち上げ一旦炉から釜敷きに預けます。
次に亭主が羽箒で炉縁と炉壇を掃き清め終わると、正客から順に炉を拝見する為に炉前に集まります。
干瓢で出来た炭斗の中には、満開の菊の花のような丸い断面の炭と蜜柑の実のような半分に割られた炭、そして細い白い枝のような炭などが美しく整えて納められていました。
付記:m-tamagoさんの所で、炉開きには「瓢(ふすべ)の炭斗」が用いられるものと教えて戴きました。ありがとうございます。
これを伺って、亥の子餅と同じ様に、これは昏々と湧き出る天の川に源ともされる瓜の実に肖る火厄封じの意味があるのではと想像しました。 屋内で火を熾すことへの神聖な心構え、心配りを感じます。
炭を炉につぐ前には、濡れ炭を丸くまきます。 後で調べますとこれは、炉の中を清め景色に風情を与える為なのだそうです。
付記:チャチャさんに、濡れ炭には空気の対流を起こし、炭が熾りやすくする作用もあると教えて戴きました。ありがとうございます。
炭のつぎ方にも、火箸の扱い、炭の組み方など様々なお手前があるようですが、キャンプファイヤーの薪組みと導火線を思い浮かべていたのは、私だけでしょうね…。 すみません。
最後に香合からお香を取り出して炭の傍に置きます。 香合が拝見に出されている内に、ふうわりとお香がたちのぼり、夢ごこちです。 そうしてほわんとしていたので、香合も拝見した筈なのに細部の記憶がありません。 織部で亀甲型のような感じだったようなようなような…すみません。
付記:あやめさんに、お香は時間差で香るように置かれていることを教えて戴きました。 ありがとうございます。
(つづく…)

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