
余程の荒天で無い限り、私達の野外活動には「雨天中止」は無い。
全ての野外活動が「訓練」であり「そなえよつねに」であるからだ。
キャンプ中ならば、雨だからと言って食事を作らない訳にはいかない。
雨の中での炊事は必要な訓練の一つだ。
前の晩から続く激しい雨は、朝になっても降り止まない。
自転車で遠路来る予定のリーダーは、この雨では厳しいと伝えて来た。
子供たちの中にも自力で自転車で来る予定が何人かいる。
決行・中止の決定連絡の締め切り時刻が近づく。
遠い人の為に1時間半前には決定しなくてはならない。
その2時間前から空を睨み、刻々と変わる局地天気予報図をチェック。
ギリギリ決行できると私の中では判断しつつも、資材を運ぶ係の人が
この豪雨の中作業することも考えると迷いが生ずる。
結局、雨が激しいだけでなく低温であることから、親にも子にも無理
をさせないと苦渋の決断をした。 これまでの準備も無になるが、仕方
無い。 各部門に連絡網を回した。
連絡網が終わった頃、あれ程降っていた雨が小降りになった。
しかし、今更、中止の撤回は出来ない。 次の予定がつまっており、
集合時刻を繰り下げる訳にもいかなかった。
こんな時は、胃がでんぐり返って口から出そうな程キリキリ痛む。
「あ〜あ、やれば出来たのに…」
「私は止むと思ったのに…」
そんな言葉を誰かが言った訳でもないのに、自分が自分を責める。
イッソノコトどしゃぶりが降り続いてくれれば気も楽になるのに、
悩んで苦しんで中止を決めた時に限って、ぱぁっと薄日なんかが差して
くるものだ。 微妙な天気図だからこそ苦しむのであって、それは仕方
がないのだけれど、天を恨みたくもなる。 嗚呼、神様ごめんなさい。
その後も降ったりやんだりで結局昼前にはすっかり上がってしまった。
心の救いと言えば、丁度集合時刻の頃に激しい降りがあったこと。
あの中を来れば、何人かはびしょぬれだったろう。
しかし結果的には「出来た」天候だった。 私の判断ミスだった。
楽しみにしていたあの子にもこの子にも、本当にごめんなさい!
もっともっと沢山の子供が楽しみにしている運動会や遠足の朝、天候
が微妙な時の先生方のご心痛はいかばかりか…お察し申し上げます。
(大分凹みが長引いて、一週間も経った頃にやっと書きました


