ご訪問ありがとうございます第 12回 大高取山自然観察会
主催:公益社団法人日本山岳会埼玉支部 自然保護委員会
期日:2024年11月24日(日)
集合:9:00 法恩寺東武・越生/JR八高線・越生駅 徒歩 1分
行程 : 9:30法恩寺出発〜 越生神社〜 高取山・要害山・高取城跡
〜西山高取下〜白岩様〜大高取山 (昼食)〜 幕岩(好展望)
〜桂木観音/柚の里(給水・WC)〜 虚空蔵尊(給水・WC)
〜 15:00法恩寺 (解散)
累積標高差: 574m 歩程:約 5時間
高取山(越生神社奥の院・要害山・高取城址)から、大高取山へ向かう途中に露出していた大きな岩は古い時代のチャート。
この下にチャートよりも
新しいみかぶ緑色岩の層があります。
新しい地層が下に?それがこの地の特徴「クリッペ」です。
チャート(英chert) 熱変成珪質岩:
・約1億6千万年前の中生代ジュラ紀中世、緻密で細かい石英からなる固い堆積岩。生物起源と非生物起源のものがある。
生物起源: 放散虫などのシリカの殻を持つ微生物の死骸が遠洋深海底で堆積したもの。
非生物起源: 水中での熱水活動に伴って放出されたシリカが積もったもの。
・褐色、赤茶色、緑色、淡緑灰色、灰色、黒色など様々な色のものがある。この違いは、堆積した環境(特に酸化還元状態)の違いや、堆積語の二次的な変質・変成作用によって構成鉱物にる。
赤褐色・茶色: 微細な酸化鉄鉱物(赤鉄鉱hematiteなど)を含む。
黒色・灰色: 硫化鉄(主に黄鉄鉱pyrite)や炭素化合物(石墨や不定形炭素、有機物など)を含む。
緑色: 二価の鉄を含む緑色の粘土鉱物を含む。
・割れ口は貝殻状になるものが多い。
鋭利に尖るので刃物やヤジリ等に利用された。
みかぶ緑色岩:
約1億4千万年前の中生代ジュラ紀新生に火山活動で作られた。関東山地の御荷鉾山周辺をはじめ,三波川変成帯と秩父帯中・古生層との境界に沿って,断続的に分布する玄武岩質火山岩類。
*「みかぶ」という謎の呼称は、この「御荷鉾(みかぼ)山」から来ている筈ですが、どこかで誤記が生じてそのままに・・・よって漢字表記されずカナで書かれているとのこと。
大高取山は、古いチャートが上に、新しいミカブ緑色岩が下に、通常の堆積とは上下逆になっている「クリッペ」という珍しい構造とのこと。
クリッペ(独 klippe) 横移地塊、根無し地塊:
衝上断層により押し出された岩体がずり動いて別の岩体の上に乗り、その後の浸食によってつながりが切られ、基盤岩体とは違った岩体が孤立している地形をいう。
山用語では単に「断崖・絶壁」という意味でも使われます。
山笑(やまにこ)会で先日上った堂平山もクリッペ構造だったのですね。みかぶ緑色岩とは何か、もう少し調べる内、一番分かり易かったのはこちらです。↓
参考サイト:詳しく知りたい方は、こちらへ!
*山で宝探し*
「関東山地東部の秩父帯とみかぶ緑色岩類」「みかぶ緑色岩と木呂子緑色岩メランジュ」聞き慣れない用語が次々と出てきて頭がおいつきません。こうして帰宅後に調べても、未だ薄ぼんやりとした理解で情けないです。思えば、森林インストラクター受験勉強でも、地質は用語が覚えられずに苦労したのに既に大半は忘れて・・・興味はあるのですが、記憶力が落ちているのは致し方なし。それでも繰り返し学べば少しは残るかな。
ヤブムラサキ 道標
白岩様(石灰岩の露頭)
説明板によれば、「白石様」と呼ばれ信仰の対象として祀られているそうですが、どんな信仰なのかの記載はなく不明。
約3億年前の地殻変動で転がり落ちてきたものらしく、良く観れば表面にウミユリの化石がみられるそうです。
ここから切り出された石は大宮神社などにも用いられているとのこと。
石灰岩:海底でサンゴ、貝類、コウサン虫などが堆積してできた岩石。セメント原料、ガラス工業の原料となる。
大高取山山頂(376m)越生10名山
こちらからは、先にも見えた筑波山がよく見えました。
大高取山山頂からの展望(多分反対側、曖昧な記憶)
こちらでお昼休憩。筑波山側に開けた展望がみられる側はこの時間帯は日陰で、良くご存じの皆さんは反対側の日向斜面で寛いでいらっしゃいました。見晴らしを優先した我々も食事を終えて早々に日向に引っ越しました。
(つづく)
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