2021年07月01日

夏越しの大祓

 6月30日、一年の半分が過ぎ「夏越しの大祓」となりました。今年は茅の輪のある神社まではとても歩いて行けず、鎌倉とんぼさんのお祓いも受けられず、大掃除も出来ず・・・で、鍋の汚れを落としてピカピカにしながら半年分の穢れを落としておりました。

 お陰様で、夜半から午前中にかけての大雨の被害はなく、辺りはすっかり清められたようで、小鳥の声も猫の声も聞こえず、怖いくらい静かです。嵐の前の静けさでないことを祈ります。

 幸いというか、私のように満足に夏越しの大祓が出来なかった方も、日本には「旧暦」というものがあります。夏越しの大祓を7月末にする地域もありますので、焦らずとも、あと一月の間になんとか半年分の穢れを落として、今年の後半を迎えましょう。


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ラベル:夏越しの大祓
posted by 山桜 at 10:55| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月29日

NHKの時代劇が面白い

 ここ数年、日曜日の大河ドラマは、待ちきれなくて18:00〜のBSプレミアム放送を観ています。すると大河ドラマに続いて、時代劇シリーズの再放送が流れます。

 最初は、なんとなく山本耕史さん主演の「鳴門秘帖」を、以前、居眠り磐音「陽炎の辻」が好きだったので、見始めたのが切欠だったかもしれません。時代劇は、主人や父が旅立ってからは、一緒に観ていたことを思い出すと哀しくなるのでご無沙汰だったのです。

 その後、どういう順番で観たかは忘れましたが、思い出すままに書きますと・・・

山本耕史さん主演「鳴門秘帖」
 哀しい事情を持つ陰りのある美剣士役は、彼の独壇場です。現代劇では余り好きではないのですが、「一つ屋根の下」では車椅子の画家志望の儚げな青年が、こんな成長を遂げるとは思いませんでした。

中井貴一さん主演の「雲霧仁左衛門」 
 クモキリソウと名前が共通なのも惹かれた一因かもしれません。中井さん、CMで見せるひょうきんさと時代劇での渋さのギャップ、人間性の深みを感じます。脇とは言えないような共演陣も芸達者揃いで見応え十分。最後は絶対に仁左衛門の勝利と分かっていても、ハラハラドキドキし通しです。

 第41,52代の火付盗賊改の安倍式部(信旨)を演じるのは國村隼さん。第165−166代の鬼平こと長谷川平蔵(宣以のぶため)とは違って、敵役で毎回取り逃してしまい気の毒ですが、安倍式部も応援したくなる魅力を持っています。

船越英一郎さん主演の「赤ひげ」
 船越さんも現代劇ではピンと来ない人でしたが、この赤ひげ先生は髭も似合ってはまり役、無口なので表情で演じる姿に泣かされました。

 主役以外は、役者が良いという言うより脚本が素晴らしいのかもしれませんが、それだけにどの役も演じているようには見えず、若いお医者様達の成長が、演じる役者の成長と重なりました。若い人が成長していくのを見ると、自分も未だ未だこれからだと励まされますね。

沢口靖子さん主演の「小吉の女房」
 小吉は勝海舟の父で演じるのは古田新太さん。気風が良く人にとことん優しい江戸っ子で、この父ありての海舟なのかと言う興味もあって見始めました。沢口さんは、どこか無理しているような「科捜研の女」より、時代劇の女房役の方がずっと伸び伸びしていて可愛らしく魅力的でした。子役だった海舟も成長して結婚してしまい、もう続編はないのかしら、もっと見たいなぁ

中村隼人さん主演「大富豪同心2」
 お金持ちの同心・八巻宇之吉と先の将軍のご落胤の異母弟・幸千代君、顔はソックリ(中村の二役)でも、能力も気性も正反対。第一作は見ていませんが、中村さんの二役の演じ分けが素晴らしく、別人では思う程で驚きました。歌舞伎役者さんで所作も美しく上品で、小判をばらまこうが、ご飯をモリモリ食べようが、何をやっても嫌な感じにならない所が流石です。
 
 「小吉の女房」が終わって寂しく、何だかふざけた漫画のような設定で、見るのを止めようかと思っていたのに、ついつい引き込まれて見続け、今ではエンディングのダンスを一緒にやるのも楽しみになるとは・・・。

 大好きな稲森いずみさんの芸者姿を堪能できる幸せ。宇之吉を慕う男装の女剣士みすずさんとの進まない恋模様、宇之吉大好きな下町の応援団の面々との人間模様も温かくてほっこりします。あの松本幸四郎さんが、主演では無く幸千代君付きの老中で爺やのような役をオロオロと演じているのにも年月を感じます。

 つまらないバラエティや若者向けのドラマばかりで見るものが無いとお嘆きでしたら、是非、一度ご覧になって見て下さい。本放送は金曜日の午後8時から、再放送は、土曜午後6:45?〜(6:00〜の大河ドラマの後です)


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ラベル:NHK 時代劇
posted by 山桜 at 17:41| Comment(2) | 映画・ドラマ・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月27日

イヌヌマトラノオ(犬沼虎の尾)

 たっちゃん池の堤防の北斜面に、ここ数年の間にオカトラノオに似て葉の形が違う得体の知れぬ株が急速に増え、誰かがどこからか採取してきたタネを蒔いたのではと不審な気持です。

 図鑑で見るとノジトラノオに似ていますが、絶滅危惧種で自生地の湿地でも数が減っているというノジトラノオが、こんな所に生えている筈は無いと思い、更に調べてみると、どうやら、オカトラノオとヌマトラノオの交雑種で、最近増えているという「イヌヌマトラノオ」のようです。

イヌヌマトラノオ(犬沼虎の尾)サクラソウ科オカトラノオ属(オカトラノオ X ヌマトラノオ 交雑種)2021.06.24
イヌヌマトラノオP6242282.JPG

イヌヌマトラノオP6262308.JPG
 花序と花だけ見るとオカトラノオに似て花序の先が垂れ下がり、ほぼ真っ直ぐ咲くヌマトラノオとは異なります。

イヌヌマトラノオP6242285.JPG
 花付きは、オカトラノオより、やや少なめに感じます。

イヌヌマトラノオP6242300.JPG
 斜面の下部に群生しています。このまま放置なら、どんどん増えていくことでしょう。オカトラノオを脅かさないか心配です。

イヌヌマトラノオ小P6262334.JPG イヌヌマトラノオ小P6262311.JPG
 花弁がオカトラノオより幅広という記載もありましたが、ここの花はそれ程差があるようには見えませんでした。オカトラノオの開花を待って比べてみましょう。 
 一番の違いは、この細長い葉です。オカトラノオの葉は、もっと幅があり葉柄の基部に赤味があるものが多いです。

オカトラノオの葉と茎
オカトラノオP6242252.JPG

イヌヌマトラノオP6262333.JPG
 最初に似ていると思ったノジトラノオの茎にはハッキリ密生した開出毛がありますが、こちらは、まばらな毛が生えているだけで、その特徴は見られません。やはりこれは、イヌヌマトラノオと呼ばれる交雑種のようです。オカトラノオの仲間は、交雑しやすいスミレ並みに混ざりやすいようなので同定者泣かせです。


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posted by 山桜 at 22:19| Comment(2) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月26日

コムラサキ(小紫)

 ムラサキシキブ、オオムラサキシキブとご紹介した後、歩道に枝垂れていたコムラサキをみつけました。コムラサキとヤブムラサキには「式部」が付かないんですね。植物の和名には余り法則とか体系とかがなく、命名者の付けたとおり・・・という感じのようで、覚える方は戸惑いますよね。

コムラサキ(小紫 別名 小式部)シソ科ムラサキシキブ属
コムラサキP6252329.JPG
 花色は一番薄いピンク(名前からすれば、薄紫というべきでしょうか)で、雌しべもピンク色ですね。ムササキシキブの雌しべは白で、華やかなコントラストでしたが、コムラサキの花はやや単調でしょうか。

コムラサキP6252298.JPG
 対生の葉の柄の付根から行儀良く2つずつの花序が並んでいます。これが殆ど薄紫色の実になるのですから実りの頃は見事です。

コムラサキP6252294.JPG
 葉は3〜7cm、半分から先に鋸歯があります。

 湿地や川岸に自生するとのことですが、自生地のものは見たことがありません。寧ろ庭や公園に植栽されたもの、そこから実生で広がったものを良く見かけます。

 白い実がなる品種は、シロミノコムラサキ、シラタマコシキブ等とも呼ばれています。


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posted by 山桜 at 22:07| Comment(0) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月24日

オオムラサキシキブ(大紫式部)

 殆どのムラサキシキブの花が終わり、緑の小さな実を付けた頃、ムラサキシキブより大きめで形はそっくりの白い花を咲かせている木を見つけました。オオムラサキシキブが有ると言うことは聞いていましたが、まさか白い花とは思いませんでした。

オオムラサキシキブ(大紫式部)シソ科(クマツヅラ科から移動)ムラサキシキブ属 2021.06.24
オオムラサキシキブP6242225.JPG
 池の畔の湿地の中に生えていて、木道から手を伸ばしてやっと撮れた写真を拡大しました。この木は白花ですが、色巾がありムラサキシキブ同様のピンクの花もあるそうです。白花で白実なのかどうかは、この後、観察確認して、ご報告しますね。

オオムラサキシキブP6242224.JPG
 花も葉もムラサキシキブより一回り大きく、花序はコムラサキ同様に葉の上に出ていました。

オオムラサキシキブ(左) と ムラサキシキブ(右)の葉
オオムラサキシキブ小P6242274.JPG ムラサキシキブ小P6242227.JPG
大紫式部の葉は10〜20cm、やや厚みと光沢あり。 紫式部の葉は5〜20cm、薄く表面はざらつき艶が無い。

オオムラサキシキブP6242233.JPG
 樹高も空高く見上げる程に伸びていました。

 全てがオオムラサキシキブの特徴に合っていますが、オオムラサキシキブの分布は関東南部〜沖縄の海岸近くとなっており、狭山丘陵に生えているのが果たして自然なのか、植栽なのか分かりません。白花ということもあり、近く又は鳥が運べる範囲に植栽されていたものの実生なのかもしれません。

 それにしても、オオムラサキやらコムラサキやら、蝶や昆虫が好きな人には紛らわしい名前ですね。そういえば、植物でも、クワガタソウの仲間のミヤマクワガタなんて名前もあります。森林インストラクターはどちらも守備範囲なので、説明する時、どちらかはっきりさせないと混乱することがあるかもしれませんね。それも又楽し、ですけれど。


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posted by 山桜 at 21:25| Comment(0) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

眠り始めたネムノキ

 子供の頃、ネムノキを見て、オジギソウと同じように葉っぱを撫でて眠らせようとしたことは有りませんか? 大きなネムノキは、ちっとも眠ってくれず、父に聞けば「夜になれば眠るんだよ」との返事。けれども、なかなか夜にネムノキを見に行く機会がないまま大人になってしまいました。

 今は気ままな身分、日差しが強くなってきた昼間を避けて夕方の散歩をしていたら、谷間に枝を伸ばしたネムノキを発見。

ネムノキ(合歓木)マメ科ネムノキ属 2021.06.21
ネムノキP6212216.JPG

 薄暗くなってきた中、目を凝らして葉っぱを見れば、羽のような小葉を閉じて眠りかけているところでした。
「本当に眠っているね・・・」
 教えてくれた亡き父にそっと声を掛けました。


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posted by 山桜 at 15:19| Comment(0) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月23日

ムラサキシキブ(紫式部)

 ムラサキシキブは、どこにでも生えていて余りにもありふれているからか、改めて取り上げてこなかった気がします。砂糖菓子のような紫色の実は有名ですが、小さなピンクの花が沢山咲いていてもそれがムラサキシキブの花とは気付かないかもしれません。

ムラサキシキブ(紫式部)シソ科(前クマツヅラ科)ムラサキシキブ属 2021.06.02
ムラサキシキブP6022002.JPG
 目では定かで無い小さな花の表情を見られるのはカメラのお蔭。

2021.06.08
ムラサキシキブP6082071.JPG
 花序全体で見た集合美。自家受粉を嫌がるように白い雌しべがぐっと外に伸び出しています。

2021.06.02
ムラサキシキブP6021989.JPG
 蕾と花の濃淡も素敵。
 
ムラサキシキブP6021995.JPG
 もっと固い蕾との濃淡、色味の差もあります。

ムラサキシキブP6082072.JPG
 葉の最大幅は真ん中辺りで基部と先がすぼまる菱形。高尾山では紫式部と混在する全体に微毛が多いヤブムラサキシキブは、この辺りでは見かけませんが、葉がビロードのような手触りで基部がやや丸く、最大幅はやや基部よりです。

ムラサキシキブP6021997.JPG
 この日は、丁度咲き出した所で、花々の晴れ晴れした気持が伝わってくるようでした。

ムラサキシキブP6022022.JPG
 下がってみた全体の姿。回りに木が無く自由に育った自然樹形で背丈を遙かに超える高さに育っています。伸び伸びしていていいですね。

 普通に町で「ムラサキシキブ」と呼ばれているのは、もっと背の低い「コムラサキ」という別種で、花序が葉の上に出ている腋上生で実付きも良く目立ちます。栽培品は多いのですが、自生地では絶滅危惧種となっているようです。鳥の落とし物で簡単に増えるのは園芸種として選抜された強さなのでしょうか?


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2021年06月22日

ガビチョウの雛

 巣立ちの季節、スズメの雛に続いて、今度はガビチョウの雛に出会いました。 道の脇でキョトンとしています。産毛がほやほやしていて尻尾が短くて如何にも雛の可愛らしさ。

ガビチョウ(画眉鳥)スズメ目チメドリ科 中国南部・東南アジア原産 2021.06.21
ガビチョウP6212215.JPG

 遠巻きに写真を撮って様子を見ていたら、親鳥同様に人間なんて怖がらないようで、目の前をひょこひょこ横切って茂みの枝にモタモタッと飛び移りました。

ガビチョウP6212172.JPG

 急いで向けたカメラにはどうも写っていなかったようですが、心配して見守っていた親鳥が画面の左上にやって来て、右下の枝にとまった雛に控えめに声を掛けて誘導していました。いつもは辺り構わず甲高い声で泣いていて騒々しいガビチョウも、こんな時は繊細な声を出すのだと親心に感動しました。でも特定外来生物*ですし、これ以上、繁殖されても困るなぁ 地面に降りて餌を探すので積雪地帯では越冬が難しいようです。南方系の鳥なのでしっかり寒い冬がくれば自然淘汰されるでしょうか・・・。

*特定外来生物:海外起源の外来種で、生態系・人の生命・身体・農林水産業へ被害を及ぼすもの、または及ぼすおそれがあるもの(環境省の定義) 飼育・栽培・保管・運搬・販売・譲渡・輸入・野外に放つことが原則禁止されています。


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2021年06月21日

第三腓腹筋という破格筋

 ちょっと更新の間が空きました。 18,19日と父と主人の月命日が続き、20日の「父の日」と相まって何となく湿っぽくなり、膝の具合も芳しくなく静かに過ごしておりました。

 それが今日、接骨院でリハビリを受けていた時、
 「おっ、第三腓腹筋がありますね!」
と先生に言われ、初めて聞く単語に何のことやら?でしたが、
 「これがある人は殆ど居ないんですよ〜」
と伺い、何だか嬉しくなり、俄然興味が湧いて来ました。

 早速、調べてみると・・・

 「下腿三頭筋」というのは、ふくらはぎの筋肉で「腓腹筋」「ヒラメ筋」の2つの筋肉から構成されていて、姿勢を保持したり、歩行や階段、スポーツのパフォーマンスに役立つ。また、ふくらはぎは「第2の心臓」と言われ、足の血行促進の役割を下腿三頭筋が担っている。

 「第三腓腹筋」とは内側外側の2つの腓腹筋のどちらかに沿って存在する破格筋の一つ。「破格筋」とは殆どの人では退化して見られなくなっている種類の筋肉。ということのようです。

 まぁ退化するくらいですから、現代の生活では使われていない筋肉なのでしょう。人種で出現率に差があって、調査された範囲では、アイヌ人(40%)>日本人(約4.57%)>黒人(約3.45%)>白人(2.93%)と言う順序で、何だか古来の遺伝子を受け継いでいるようで、これも嬉しい気持です。

 研究も殆どされていないようで、どんな役割をしているのかも良く分からず、普通は無くても困らない筋肉かもしれませんが、今の私のように膝に故障があると、何かしらその部分を補ってサポートしてはくれないかと期待してしまいます。

<参照文献>
 第三腓腹筋の3例 杏林大学医学部第一解剖学教室


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2021年06月17日

小林亜星さん、ありがとう

 平成から令和への御代がわり、人生の折々に影響を受けた方々が次々と旅立った逝かれます。これが時代の変わり目ということでしょうか。昭和から平成の時には、未だ自分も若く余りそのようなことは感じませんでしたけれど、今は一入寂しさを感じます。

 「寺内貫太郎一家」は、騒々しくてきちんとは見ていませんでしたが、亜星さんの強烈な個性に圧倒されました。女将さんの加藤治子さんも西城秀樹さんも亡くなって、とうとう浅田美代子さんだけになったなんて、月日の流れを感じます。加藤治子さんはジブリ映画の声優さんとしても活躍され、上品なお声は今も変わらず代えがたい存在感を放っています。

 亜星さんのそれこそきら星の数ほどある名曲の中で、今でも口ずさむのは、

 どこまでも行こう
  どこまでも行こう
  道は厳しくとも
  口笛を吹きながら
  歩いて行こう 走って行こう

・・・だと、ずっと思っていたら、最後は「走って行こう」だったことを、今知ってビックリ! 口笛を吹きながら走るって出来ますか?そうまでしないと吹っ切れない程、辛く哀しいことがあったのでしょうか。いやいや、これは車のCMだったから「走って行こう」だったのですね。

 サリーちゃんからガッチャマンまで、好きだったマンガの主題歌の数々も亜星さんだったのですね。今でも全部ソラで歌えます。どんな時でも歌えば元気が湧いてくるような歌ばかり。

 神様が下された才能を惜しみなく溢れんばかりに私達に分けて下さり、ありがとうございました。これからも、どうか天から素敵な曲を奏でて下さい。 合掌、いや、合唱がいいかしら。 亜星さんの歌、歌い継いでいきますね。

 小林亜星さん 2021年5月30日 旅立ち


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2021年06月15日

季節外れのトチノキの紅葉

 春に赤い葉が出るモミジの品種は色々ありますが、例年は赤くなることの無いイロハカエデがこの春紅葉していたという情報がありました。その後、近辺のイロハモミジを観察していましたが、当地では同じ様な症状は見られませんでした。

 諦めかけた頃、ふと見上げたトチノキの梢の一部が真っ赤に紅葉しているのを見つけました。トチノキの葉は普通、秋には黄葉〜褐葉はしますが、このような赤い色にもなるのですね。写真ではくすんでしまいましたが、もっと鮮やかな赤色でした。

トチノキ(栃の木)ムクロジ科トチノキ属 2021.06.14
トチノキP6142134.JPG

トチノキP6142135.JPG

 陽当たりの良い部分だけ紅葉しているので、夏のような暑さの後の梅雨寒で季節を勘違いして、光の過剰でクロロフィルが分解し、赤い色素アントシアニンが合成されたということでしょうか?


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posted by 山桜 at 13:22| Comment(0) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月14日

ホタル舞う

 ホタルは、梅雨時の少し湿度の高い夕暮れ時から光り出します。緑がかった文字通り「蛍光色」がぽっぽっと点っていく様子は、いつ見ても心躍り、思わず、
「あ、あそこ!光った!」
と声を上げて指さしてしまいそうになります。この日は数十匹のホタルが見事に舞うのを、この目ではしっかりと見たのですが、写真に撮るのは難しく・・・これは、辛うじて写っていた木の葉の上に止まって光るゲンジボタルです。

ゲンジボタル(源氏蛍)止まって光っているので雌? 2021.06.06
ホタルP6062053.JPG

 何とかもう少しマシな写真を撮ってからブログに上げたいと、何度か見に行ったのですが、ホタルが増えるにつれ見に来る人も増えて、人の気配や懐中電灯の明かりが近づくと、ホタルは光らなくなってしまうので、ますます難しくなり諦めました。

 ここは上にある湧き水を溜めた池から流れ出ている小川で、川岸は人が入れず自然形態を留めており、ゲンジボタルの幼虫が餌とするカワニナが住み、幼虫が岸に上がって繭を作れる柔らかな土の環境が残っています。

 小川に子供が入れるようにとの要望もありますが、別の小さな湧き水を溜めた池は、柵を乗り越えて水棲生物を捕る親子に踏み荒らされてしまっています。トウキョウサンショウウオを呼び戻そうとしているのに残念なことです。お父さんは子供の頃、そうして遊んだのでしょうし、そういうことが出来る親子はいいなとも思うのですが、柵を乗り越えてるのはNGですよね。

 ホタルが孵化するために必要な川岸を守る為にも、残念ながら柵はやはり必要なのでしょう。


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posted by 山桜 at 22:09| Comment(0) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月13日

ウメモドキ(梅擬)め花

 ブログ更新が出来ていなかった間の写真を見返していたら、昨年スマホでウメモドキの雌花を撮っていたのを見つけました。

ウメモドキ(梅擬)モチノキ科モチノキ属 雌花 2020.06.02
ウメモドキ雌花大DSC_0642 (002).JPG

ウメモドキ雌花大DSC_0643 (002).JPG
 真ん中に、後に赤い実となる丸い雌しべだけで、花粉の入った葯のある雄しべはありません。先日ご紹介した雄花に比べて、葉柄の脇に一つずつポツンポツンと咲いていて花数が少ないです。

2020.06.22
ウメモドキP6022004.JPG
 こちらは、ピンク色が濃いタイプの雄花です。 高木になっていてクローズアップは撮れませんでしたが、葉柄の脇に花が複数ずつ付いていて花数が多いことから雄花だと分かります。

 昨年の今頃は、消去法で「ウメモドキかなぁ?」と思っていただけで自信が無く、ファイル名も付いていませんでした。やっと名前がはっきりし雌雄の別も分かり、今年は私にとっては、ウメモドキ記念年となりました。


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posted by 山桜 at 13:32| Comment(0) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月09日

幸せの「5弁ドクダミ」

 幸運を呼ぶ4葉のクローバーならぬ「5弁のドクダミ」があると聞き、早速、今を盛りと白十字に輝いているドクダミの花の群れの中を探し歩いてみました。

ドクダミ(別名 十薬)ドクダミ科ドクダミ属 2021.05.31
ドクダミP5311963.JPG
 殺菌作用のある揮発性の独特な香りと気の毒な名前、そして爆発的繁殖力の所為で、庭の嫌われ者のドクダミですが、清楚な白い花に可愛らしいハート型の葉、茎葉に差す臙脂色の赤味、一輪挿しにしでも味わい深く、十薬と言うほどの薬効で干してお茶にされてる方あり、地下茎をキンピラにしたりとコアなファンも多い草です。

 白い花弁に見えている部分は「総苞片」なのは、ヤマボウシと同じです。真ん中の塔のような部分に小さな本当の花が集まって咲いています。ここでは便宜上、白い総苞弁を「花びら」と呼びますね。

 「4葉のクローバー」を探すのは得意なのですが、「5弁のドクダミ」は、どれくらいあるのかな・・・?と目を留めた傍から見つけました! ちょっと汚れているけれど、間違い無く花びらが5枚ありますね。一つみつけると、その近くにもあるのは4葉のクローバーと同じで、5弁の遺伝子を持っているということです。

2021.06.07
ドクダミP6072067.JPG ドクダミP6072065.JPG

 「3弁のドクダミ」もありました。どちらも、完全な3弁ではなく小さな花びらが残ってますね。

ドクダミP6072066.JPG ドクダミP6092090.JPG

 そんなに無いだろうなと思って探し出しましたが、あちこち場所を変えても結果的に結構な数がみつかりました。それぞれ個性がありますね。

2021.06.09
ドクダミ大P6092092.JPG

ドクダミP6092091.JPG ドクダミP6092093.JPG
 5枚の花びらの大きさが揃っていると、元々5弁のイチゴの花にも似て見えてきます。

ドクダミP6092094.JPG ドクダミP6092095.JPG

ドクダミP6092096.JPG ドクダミP6092097.JPG

ドクダミP6072099.JPG ドクダミ小DSC_1196 (002).JPG

 5弁に留まらず、7弁のものもネットには上がっていましたし、更にしべの花びら化が進めば、八重ドクダミになる訳です。

 これだけみつけたら、幸運もどっと押し寄せてくれるかな? ここを見て下さった皆さんにも幸せが届きますように・・・。


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posted by 山桜 at 20:38| Comment(7) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月07日

スズメの雛

 巣立ちの頃、上手く飛べずに地面にうずくまっている雛を見つけることがあります。この日は、スズメの雛がビッコを引くように歩いては止まりしていて、不自由している我が身を見るようで、思わず「大丈夫?」と覗き込んでしまいましたが・・・

スズメの雛 2021.06.07
スズメの雛大P6072087.JPG

 円らな瞳に見つめられると何かしてやりたくなりますが、日本野鳥の会で長年取り組んでいる「野鳥の子育て応援(ヒナを拾わないで)キャンペーン」にもありますように、ひとりぼっちで困っているように見えるヒナでも、親鳥がどこかで見守っていて、人間が立ち去るのを待って助けにやって来ます。

 うっかり触って人間の臭いが付くと、それを嫌がる親に育児放棄されるかもしれませんので、触れずにそっと立ち去りましょう。若し、自動車やカラスや猫の危険が迫っている時は、できるだけ直に手で触れないように、安全と思える場所にそっと移動させてやりましょう。

 決して家に連れ帰ってはいけません。それは誘拐です。


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posted by 山桜 at 20:47| Comment(4) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月04日

テイカカズラの花

 風車のようなテイカカズラの花を見ると、この花を図案化して陶器に焼き付けた人間国宝の富本憲吉先生の作品を思い出します。本当は5弁花なのを敢えて4弁に抽象的に図案化し無数に連続する可憐なリズムを生み出しています。若しかするとクルクル回る風車を連想されたのかもしれません・・・なんて、人間国宝に畏れ多いですね。

テイカカズラ(定家葛)キョウチクトウ科テイカカズラ属 2021.05.07
テイカカズラP5071546.JPG

 開いた花は、カザグルマのようですが、蕾はスクリュードリルのような、これまた魅力的なフォルムで釘付けになってしまいます。
テイカカズラP5071548.JPG
 このクルリと巻かれた蕾が開くところをスローで見てみたいです。

 意地悪な風が止まず、ぶれた写真で残念。又の日に撮ろうと思う内にタイミングを外し、あっという間に蕾は無くなりました。毎度のことなのに、何故、こうも懲りないのでしょうね。花は本当に一期一会、次は無いと思うべき。

 実は上の写真の花は家の塀に絡みついたテイカカズラの園芸種のハツユキカズラのもので、森で見かけるテイカカズラは光を求めて高い木の上に咲いていることが多く、なかなか近くで花を見ることは出来ません。

2021.06.03
テイカカズラP6032019.JPG
神社の屋根の上より高い所に咲いていた定家葛の花です。


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2021年06月01日

イチヤクソウ(一薬草)群生

 今年は何でも開花が早いので、イチヤクソウも咲いてしまったかな?と焦って谷戸へ行ってみると、丁度咲き出したところで、気を付けないと踏んでしまいそうな位、沢山の株があちこちに顔を出していました。

イチヤクソウ(一薬草)ツツジ科イチヤクソウ属 2021.05.31
イチヤクソウP5311941.JPG
 浅い釣り鐘状の花を見ると、どうも下から覗いて見たくなりますが、

イチヤクソウP5311938.JPG
 上から見下ろせば、足元の小さな花うつむく花たちです。 

イチヤクソウP5311936.JPG
 咲き進むと花茎が伸び上がり、全体にピントを合わせるのが難しくなります。何故か葉がよく似た雰囲気のテイカカズラと同じ様な所に生えています。紛れていると、本当にみつかりづらいので擬態しているのでは?と疑っています。写真右上の小さい葉の蔓がテイカカズラ、やや大きな葉がイチヤクソウ。どちらも深緑の艶葉に白い葉脈が目立ちます。

イチヤクソウP5311943.JPG
 尤も他の草にも紛れていますけれど・・・。

イチヤクソウP5311940.JPG
 懲りずに覗き込んでいる訳は、この雄しべの配置の妙に惹かれるからです。

イチヤクソウP5311955.JPG
 擬木の階段の中にも生えてしまって、この子は可哀想に踏まれて花茎が折れていました。ただ、階段で咲いていてくれたお蔭で、花の中をしっかり撮ることが出来ました。 

イチヤクソウP5311959.JPG
 花の中で折りたたまれていたのか雄しべの配置が面白いでしょう? バナナの房のような塊毎にアチコチ向いていますが、何か自分の雌花に花粉を付けないように避けているようにも見えませんか? 未だ開いたばかりで雌雄どちらが先熟なのか分からないので、観察を続けます。 

 余り一般的な図鑑では触れられていませんが、あちこち生えている場所を見てきた限りイチヤクソウ属は「菌従属栄養植物」ではないかと思って来ました。好きな環境(群生が見られる箇所)が、広葉樹の根や腐りかけの木の階段等の傍と極めて限られているからです。

 緑の葉を持っているので、葉緑素の無いギンリョウソウ程の依存度は無いにしても、菌根菌と何かしらの関係を持っているように思われます。ネット検索してみると、日本菌学会の「イチヤクソウ属は菌従属栄養植物なのか?暗い森で生きる植物の生存戦略と菌根菌」橋本 靖 帯広畜産大学 准教授 の講演要旨がみつかりました。こう言う研究が出来て羨ましいなぁ

 これを読むと、特に発芽時に菌根菌が大きく関係しているようです。カバノキ科(カンバ、ハンノキ、ヤシャブシ、シデ類など)の好きな菌根菌がいる適地を選んで発芽し、定着後は日照の少ない環境で菌根菌から栄養を補充して貰って生きているのではないか、ということ。

 このように環境依存している植物であり、東京都では絶滅危惧種です。 盗掘持ち帰りは厳禁! 枯れてしまうだけです。


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posted by 山桜 at 11:25| Comment(0) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月31日

ウメモドキ(梅擬)雄花

 我が家の鳥のお土産の実生の中で、ずっと正体不明だった木の名前がやっと分かりました。余りにも特徴の無い葉で、しかも通常よりかなり小さかった為に「樹木の葉」図鑑の記載にも該当せず、検討がつきませんでした。

 何年か経ってやっと小さな花が咲き、実がなったら正体が判明すると思い期待しましたが、その後数年、咲いても咲いても実りません。

 それが今年、近くの谷戸で同じ花を見つけたのです! 葉は大きくて色や様子も家のものと少しちがうのですが、花は全く同じで、やっと花からそれが梅擬であることが分かりました。そして、それが雄花だと言うことも・・・実らないわけですよね!

ウメモドキ(梅擬)の 雄花 モチノキ科モチノキ属 2021.05.31
ウメモドキP5311977.JPG
 よく観れば、雄しべしかありませんね。何故、そこに気付かなかったのかって・・・。

ウメモドキP5311930.JPG
 ほんのりピンク色で、近づいてみればとても可愛らしい花なのですが、

ウメモドキP5311934.JPG
 離れてみたら、見逃してしまうような、こんなに小さい花なのです。

 雌花をみつけて一緒に載せたかったのですが、みつかりませんでした。お庭の植栽等なら漏れなく雌株なのでしょうね。また、見つけたらおしらせします。

<2021.06.13 追記>
 雌花の写真を撮っていたのを見つけたので、先程、下記にアップしました。
 「ウメモドキ(梅擬)め花」


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posted by 山桜 at 20:09| Comment(2) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月29日

ホトトギスの初音

 「夏は来ぬ」の歌詞の「オウチはセンダンのこと」と書いたら、早速ホトトギスの初音が「キョッキョキョキョキョ!」と風に乗って聞こえてきました。

 今年は全体的に様々の開花時期は早かったのですが、ホトトギスの初音はほぼ例年通り5月の最終週でした。ホトトギスが鳴いて庭のバラが満開になった頃が主人の誕生日。つい、亡き人の年を数えてしまいます。


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ラベル:ホトトギス 初音
posted by 山桜 at 22:43| Comment(2) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月28日

観天望気

??〓 1103.jpg
2006.11.13「見送る空」の記事に掲載の彩雲

 先日の「森の中の雨宿り」の中で「観天望気」という言葉を書いたら、新しい朝ドラ「おかえりモネ」が気象予報士を目指すことになる主人公の話ということで、ドラマの最後に「観天望気」コーナーまであって驚きました。

 「観天望気」は、文字通り空を見て気を読む、自然の中で五感を研ぎ澄まし、天気の変化を予測することです。自然の中で働く人には欠かせない大事な力。様々な口伝や諺として残っていて、皆さんもご存じのものが多いと思います。

・夕焼けは晴れ
・西の空が明るければ天気が回復
・トンビがクルリと輪を描けば晴れ
・蜘蛛の巣に露は晴れ

・朝焼けは雨
・ツバメが低く飛んだら雨
・遠くの音が聞こえたら雨
・お日様に暈が掛かったら雨
・富士山に笠が掛かったら雨
・入道雲が湧き上がったら夕立

・花多ければ大風
・カマキリの卵が高ければ大雪
・蜂の巣が低ければ台風

等々・・・これらは一般的なものですが、地域によって、もっと具体的なものも沢山有ると思います。

 さて、その「モネ」ですが、27日の回の様子は見ていて何とももどかしく、こんな未熟なスタッフと手の焼ける子供を残していったリーダーと引率の先生の責任は重いと思います。少なくとも人に電話で尋ねなくとも自分で判断できるスタッフか先生を残さねばいけませんでした。山では、あのように電話が通じないことも多いのです。

 幾ら急な雷雨だったと言っても、気配はあった筈です。現にリーダーは、早めに帰ろうとしていましたよね。先ず、少しでも雨を凌げる場所で素早く雨具の装着をすべきです。先に帰った子達はちゃんと雨具のフードを被っていましたが、モネと男の子はそれもせずにズブ濡れでした。低体温症を防ぐ為には、先ず身体を濡らさないこと。ヘルメットも持っていたのですから、若しフードがなくとも濡らさない手段となりえました。濡れれば体温低下の他に身体も重くなり、次の行動にも支障が出ます。

 リーダーとしては、避難小屋が近かったようですから、急いでセンターに駆け戻らず、先ず全員でそちらに避難し安全を確保して、二人の救助に戻るという方法もありました。

 モネは電話に気を取られて、子供から目を離していたのが一番拙かったです。自分のせいで皆とはぐれ、その上、斜面から落ちて足を痛めて更にズブ濡れ・・・子供にとっては心身共に極限状態で不安に押しつぶされそうなのに、頼りの大人(モネも未だ子供みたいなものですが、男の子から見れば大人です)もパニックで自分の方を見てくれないのでは、低体温症にならずとも、貧血を起こして気を失ってしまいそうです。

 避難小屋に毛布やストーブなんて何時も有る訳ではないので、救急セットと共に一年中使い捨てカイロと体温を保持できるアルミシートは常備しています。ザックの中身も全て濡れないよう防水装備していますので、乾いたタオルや着替えを使うことが出来ます。

 ドラマの脚色とは言え、あり得ない!と、ハラハラしつつ、自分だったらどうするかの良いシミュレーションになりました。

 男の子の保護者から「あなたのお蔭で助かりました」と言われたモネに、森林組合の医師が、「君は何もしていない。ただ知り合いの気象予報士と医師の指示に従っただけだ。」等と、私が思ったとおりの厳しい言葉をモネに伝えてくれたのが救いでした。モネは、きっと同じ過ちを二度と繰り返さない為に必死に学んでくれることでしょう。けれど、若し、男児が亡くなっていたら・・・命に次は無いのです。

<追記>
 土曜日の再放送をきちんと見たら、どうも前半を飛ばし見していたようで、悪いことは重なるもので雷雨の前に女児に喘息症状が出ていて、男児が離れた時も一応引率の先生は、
「私も残ります!」
と、申し出ていたものの女児の付き添いを優先したようでした。それでも、男児が母親がお産入院中でいつもより情緒不安定ということも知っていた2名の教師の内の1名(担任)は残るべきでした。

 また、先に進んだグループも真っ直ぐ森林組合センターに戻らず、詰所(避難所と別?)に一時避難していました。距離や位置関係が分からないですが、モネが避難所に向かった雷雨の雲の切れ間に、そこからセンターに移動したのかもしれませんね。


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posted by 山桜 at 10:14| Comment(4) | 気象・天文・暦など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月24日

ヤマボウシの本当の花

ヤマボウシ(山法師)ミズキ科ミズキ属
ヤマボウシP5141654.JPG
 青葉の上に咲きそろう真っ白なヤマボウシの「花」を、比叡山から駆け下りてくる山法師の白装束に見立てたものと言うのが名前の由来とされています。真ん中の丸い部分がお坊さんの頭ですかね。

ヤマボウシP5011306.JPG
 高木であることが多いので、このように「花」を近くで上から間近で見られる場所は貴重で、春先の芽吹きの頃から観察を続けていました。この写真では未だ薄緑色ですが、白い花弁の様に見える部分は、中央の小花の集まりを包む総苞片です。今が盛りのドクダミと同じ花のつくりです。

 「本当の花」は、とても小さくて中央に多数集まって(頭状花序)咲いています。綺麗に咲いているのを見逃してしまうことが多いのですが、今年は一輪だけ、花弁が残っているものに出会えました。他の花たちはめしべの柱頭を残して花弁は無くなってしまっています。

ヤマボウシP5241832.JPG
 薄黄緑色の花弁が4枚、真ん中に雌しべ、雄しべは本当は4本有るはずですが、落ちてしまったようです。やがて実が赤く熟すとキイチゴのようにくっついて一塊の果実のようになります。柿とマンゴーが合わさったような甘くて美味しい果実です。

 春先から、冬芽から花芽が膨らんで開花するまでの様子を追って来たので、ご紹介しますね。

2021.03.26  枝の先に未だ固いタマネギ型の花芽が沢山付いています。
ヤマボウシP3260183.JPG

2021.03.26 / 2021.04.02
ヤマボウシP3260185.JPG ヤマボウシ小P4020412.JPG
タマネギ型の花芽の芽鱗が割れて、中から葉と未だ小さな総苞片に包まれた蕾の塊が覗き出しました。

2021.04.02
ヤマボウシ小P4020413.JPG ヤマボウシ小P4020415.JPG
蕾と総苞片は未だ眠ったままのようで、葉っぱがムクムクと伸びて芽鱗を押しのけていきます。

葉と葉柄が芽鱗を弾き飛ばすと、ようやく総苞片も段々と伸びて花弁のようになっていきますが・・・
2021.04.03 / 2021.04.22
ヤマボウシ小P4020417.JPG ヤマボウシ小P4221128.JPG
最初は薄緑色で葉に近い感じですね。

2021.05.09
ヤマボウシP5091581.JPG
芽鱗が割れてから、一ヶ月以上もかかって未だ黄緑色ですが、ようやく「花」らしい姿になりました。すっかり真っ白になるには未だ数日かかります。

ヤマボウシ樹肌P4020419.JPG
ヤマボウシの樹肌。 ナツツバキやリョウブのように樹皮が剥がれ落ちて模様が出来ていることが多いです。 アメリカヤマボウシとも呼ばれる近縁のハナミズキは、ザラッとした縦シボで、花芽は、もっと腰の張ったタマネギ型、芽鱗がないのでツヤがありません。

 同じミズキ科のミズキの葉は、キアシドクガの食害を壊滅的に受けているのを見ますが、ヤマボウシは今の所大丈夫のようです。やはり、流石、「山法師」の防衛力は強いのかもしれません。


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2021年05月21日

紫雲のようなセンダンの花

 「夏は来ぬ」の歌詞に出てくる「オウチ」がこの花です。関東では寺社や公園で稀に見かける位なので、センダンが「夏は来ぬ」の花と言われてもピンと来なかったのですが、4年前、大阪の淀川の河川敷に無数に生え咲き誇っているのを見て「昔の日本の季節感は関西が基本なんだな」と納得しました。

センダン(栴檀 別名: オウチ、アフチ(楝))センダン科センダン属 2021.05.19
センダンP5191692.JPG
 紫色の霧霧立ちこめる・・・という風情は何物にも代えがたく、短い花期を見逃したくない花です。左のラクウショウの優しい若緑色に映えますね。

2021.05.20
センダンP5201725.JPG
 手をいっぱいに延ばして枝に近づいてみました。

センダンP5201722.JPG
 核ばかりで余り美味しくないのか、最後の最後まで鳥(ヒヨドリ、ムクドリが多い)も食べず、万一の為に取っておく保存食のように残っている白い実なのですが、なんと去年の実が茶色くなって残っていました。他の実が豊作で出番が回ってこなかったのかな?

センダンP5201760.JPG
 薄紫色の花弁の真ん中に濃紫の部分があって、このツートンカラーが美しい紫の雲を醸し出しています。

センダンP5201727.JPG センダンP5201776.JPG
 花を間近に見られる枝があったので開花を楽しみにしていたのですが、不心得者に持ち去られたようで、仕方なく落ち花を拾って観察。花弁5枚の真ん中の紫色の筒状のものは花糸が合着したもので、「花糸筒」若しくは「雄しべ筒」と呼ばれています。

 神社の境内にある栴檀に、最近「双葉より芳しの栴檀です」という札が下がり、訂正しようもなく見なかったことにしています。その芳しい栴檀は白檀のことで、日本のこのオウチは微かな香りしかありません。ただ、薬効あり、材も美しく、人々を助けてくれてきた木なのは間違いありません。

 葉も2回羽状複葉という繊細で美しいものですが、又の機会として、今は花の美しさを愛でて下さい。


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posted by 山桜 at 22:31| Comment(4) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月20日

自然の中のウツギ(卯の花)

 センダン(楝・オウチ)、ホトトギスと書いて、卯の花(ウツギ)を忘れていました。メダカの目さんのコメントにもありましたように、自然の中では、川や池などの水辺の斜面にしな垂れるように咲いている姿を良く見ます。刈り込みに強いので垣根に仕立てられることもありますが、やはり自由に水に向かって枝を伸ばして咲く様子は好もしいものです。

ウツギ(空木)アジサイ科ウツギ属 2021.05.19
ウツギP5191695.JPG
 水面に映る我が姿を見ようと、身を乗り出しているようです。それをまた写そうとして、ぐっと身を乗り出している自分が可笑しくなりました。名前の通り枝の中が空洞になっているので、枝がしなりやすいのでしょうね。私も空っぽってことか・・・。

ウツギP5251880.JPG
 深い谷になった川沿いの斜面を真っ白に覆うように咲いていましたが、正にひとときの夢で、大雨にも当たり、一週間後には跡形も無くなっていました。

ヒメウツギ 2021.04.28
ヒメウツギ?P4281298.JPG
 こちらは、畑の垣根に仕立てられていたヒメウツギの蕾です。 花期がウツギより1ヶ月程早く、葉の鋸歯がやや荒く、表面の星状毛が少ないのでややツヤがありスベスベしています。「姫はスベスベ」で覚えやすいですね。


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posted by 山桜 at 11:22| Comment(6) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月19日

田村正和さん訃報、ガッキー結婚砲

 「えええっ!!」
 主人の月命日、心静かに過ごしていたら、驚きのニュースが重なって、なんとも落ち着かない気持になりました。

 正和さんは、多少の御髪の変化くらいで、殆ど若い頃と変わらない端正な容姿。あの何事にも動じない黒柳徹子さんが、「徹子の部屋」で、何だか上ずってときめいていらしたように、目の前に現れたら誰しもボーッとなってしまうような魅力的なその姿の一方、自分にも人にも厳しく緊張感を漂わせた最後の大スターの風格をお持ちでした。

 恐らく、暫くの間、追悼再放送が企画されるでしょうね。そうやって俳優さんは、ずっと生きていかれるのが羨ましい限りです。尤も、ご本人は、若い頃の映像を見たら恥ずかしくて自殺していまう・・・等と仰っていたようですが。

 まさか正和さんもご自分の訃報とガッキーの結婚報道が重なるとは夢にも思わず、今頃「参ったなぁ」と苦笑されているかもしれません。哀しく寂しいけれど、おめでたい報道を見て笑顔の正和さんが思い浮かんで救われた気持です。

 ガッキー&星野源さん、おめでとう、そして、ありがとう!
星野さん、カピパラみたいなほのぼのした顔の奥の鋭い眼光が只者じゃ無いと思っていましたが、やりよりましたな。


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posted by 山桜 at 22:58| Comment(2) | 映画・ドラマ・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月15日

スイカズラの花色の変化

 虫を誘う甘い香りに人間も足を止めると、目にも可愛らしい白と黄色の花が無数に、茂った蔓を覆うように咲いています。

スイカズラ(忍冬、別名:金銀花)スイカズラ科スイカズラ属 2021.05.14
スイカズラP5141630.JPG
 白い花は老化してくると黄ばんでくるもので、ホオノキしかり、クチナシしかり。 それが汚らしくならず、綺麗に調和して咲いている様子を、金銀花というまたの名で呼ぶ好もしさ。

スイカズラP5141627.JPG
 咲き始めは、花弁も雄しべも雌しべも純白

スイカズラP5141639.JPG
 日にちが経つと段々と全体的に黄色みが増して

スイカズラP5141628.JPG
 雄しべが勢いを失う頃には、かなり濃い黄色になっているのですが、これは寧ろ退色してますね。

スイカズラP5141644.JPG
 白からほんのりクリーム色に変わる頃も素敵。

スイカズラP5141629.JPG
 横から見ると、香りと共に花の形も、思わず留まって潜り込みたくなるような「虫さんWelcome!」になっていました。


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posted by 山桜 at 15:35| Comment(2) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月14日

朝ドラ「おちょやん」

 正直、毎朝キンキンした怒鳴り声ばかり聞くのはキツいなと思いながら、段々と歳を重ねれば落ち着いた浪花千栄子さんになっていくのだろうと期待して見ていました。

 ドラマの中の芝居、それも喜劇というシーンが繰り返されて、前後が無く短く切り取られた部分だけ見せられても笑えず、笑いのセンスが違うのかな?等と考えてしまう始末。千代の芝居が上手い!というのは???な気持のまま。

 ドラマ自体が泣き笑いの喜劇になっていて、こちらは時々ホロリとしたりニンマリも出来たかな。そこへ行くと、やはり芸人さんは上手い。ほっしゃん、塚地さん、前田君には、安心して笑わせて貰えました。

 終盤、あの千代を追い出した憎らしい継母の栗子さんが、謎の花籠の送り主で、女手一つで娘と孫を立派に育て上げ、千代の事を蔭ながら応援して来たという、千代と同じように厳しくも真っ当な人生が重なってから、ドラマがぐっと深みを増して面白くなって来ました。

 いつも物語の背景で静かに色々なものを整理されていた栗子さん、あれは終活だったのでしょうか。孫のこと、千代のこと、全てをきちんと済ませて、なんて美しい見事な人生の幕引きだったことでしょう。残されたアルバムには、笑顔が素敵な看護婦さんの娘と立派な軍人のお婿さん、栗子の一生懸命の子育てがしのばれました。

 千代から家族を奪った栗子さんが、千代と血の繋がった春子という新しい家族を千代に残していってくれたのですね。ああ、まさか、あの栗子さんに泣かされる日が来ようとは・・・。

 最後の最後のドラマ中芝居、「直どんとお家さん」で、千代と一平(天海)の人生と台詞が重なり、やっと笑った後、素直な涙がこぼれました。

 千代と春子(養女になった姪)が仲良く前に向かって歩いて行く最後のシーン、包み込むように優しく舞っていたのは、桜(春子の母の名前)の花びらでした。ビー玉に思いを込め見守っていてくれた千代のお母さんと同じように、これからも栗子さん、さくらさんも一緒に歩んでいってくれます。

 「今ある人生が全て」
 哀しみも後悔もあるけれど、それもこれも含めての今の人生なんですね。


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posted by 山桜 at 22:59| Comment(4) | 映画・ドラマ・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月13日

森の中の雨宿り

 昨日、小雨が降ったりやんだりの空模様の中、軽めの雨装備(撥水の上下)で散歩に出掛けました。私の場合、いつも守られていますし空も味方に付けているので(思い込むことが大事!)、酷く降られることは無いのですが、ちょっと降って来たなと言う時の、雨宿り場所選びは・・・

 先ずは広葉樹、それも葉が重なり合って密になっている木の下に目星を付けます。

アオハダアカシデ
アオダモ・アカシデP5131622.JPG
 青ハダと赤シデ、どちらも小さめの葉を隙間無く密集させるタイプで、仰ぎ見れば、殆ど空が見えないくらいです。

 ところが、大体雨が急に降り出すようなときは風も強いので、その木の真下が最良とは限りません。そんな時は、当たり前といえば当たり前ですが、地面が乾いている場所を探します。

地面P5131623.JPG
画面の上手の方は濡れていますが、下手の方は雨など一日降っていなかったように乾いています。こういう場所は、地面に降った雨水の通り道からも外れている証拠なので最高です。

トチノキ
トチノキP5131625.JPG
トチノキのような大きな葉も降り始めはよく雨を防いでくれます。ただ、本降りになると、大きな葉の先から滴が垂れてくるので、長居は無用です。

 天気を予測する「観天望気」に加え、雨宿りの場所も是非、空を仰ぎ、地に目を凝らし、選んでみて下さい。

 残念ながら写真は上手く撮れませんでしたけれど、春雨そぼふる緑の森にハリエンジュの白い花のシャワーが降り注いでいるのを眺めながらの雨宿り、森の中に自分が溶け込んでしまったような夢見心地のひと時でした。そしてジャケットがほんのり湿った程度で、無事に帰宅。早速、今日も守ってくれてありがとう、と手を合せました。

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posted by 山桜 at 20:58| Comment(4) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月12日

イボタノキ(水蝋樹、疣取木)

 子供の頃読んだ小説の中のライラック(仏名 リラ)の名の響き、紫色の花と香りに憧れて、何度か庭に植えてみたものの、東京の夏の高温に負けて上手く育ちませんでした。そのライラックを接ぎ木する台木にもなるイボタノキの方は、鳥の落とし物からの実生が放って置いても元気に育っています。台木に選ばれるだけある、流石の生命力です。

イボタノキ(水蝋樹、疣取木)モクセイ科イボタノキ属 2021.05.06
イボタノキP5061514.JPG
 白い花をブドウの房のように垂れ下げて咲き始めていました。芳香があると聞くのですが、鼻を近づけても良く分からないのです。風に乗ってふんわり香るタイプなのでしょうか。

<2021.05.19 追記>
 今にも降り出しそうな空の下、どうしてもイボタノキの花の香りを確かめたくて出掛けたのです。幸い未だ、蕾も沢山で無数の花を咲かせていました。そして、遂に、イボタノキの花の香りが確認出来ました!

 スイカズラのように遠くからでも気付くような強い香りではなく、鼻を近づけてやっと分かる品の良い香りです。思うに、今日のこの湿度が香りを際立たせたのではないでしょうか? 梅雨時に咲く花ですので、そういう香りのスイッチがあるのかもしれません。

イボタノキP5061516.JPG
 花だけ見たら、同じモクセイ科のギンモクセイにも似ています。丸めたお餅の先を切り分けたような花びらの厚みに惹かれます。

イボタノキP5061513.JPG
 蕾は、やはりモクセイ科のネズミモチにも似ていますけれど、葉はずっと小さく細長い楕円形、伸びた枝に平面的に密に対生するので、一見羽状複葉のようにも見えてしまいます。葉の先は丸いか少し窪んでいることが多く、やや菱形で先がツンと尖ったミヤマイボタと区別出来ます。

イボタノキP5061518.JPG
 この大株の葉先は尖り気味ですが、細い楕円形なのでイボタノキだと思います。

 イボタとは、疣取が転化した名前とされ、この木に付くイボタロウカイガラムシ(イボ太郎ではなく、疣取蝋貝殻虫)が分泌する蝋物質を集めて溶かし漉し、疣に塗って取るという民間治療があります。 

 この蝋は、ハゼノキから採れる「木蝋」に対して「水蝋」と呼ばれ、蝋燭の材料の他、家具のツヤ出し、敷居の滑り、刀剣の錆止め等に今も用いられており、通販で買うことも出来ます。

 イボタノキを見かける度に、そのイボタロウカイガラムシが着いてないかと探すのですが、未だに見つけたことがありません。先に見つけた人が綺麗に削り取っていってしまうのでしょうか。役に立たない貝殻虫なら、梅やミカンの木から取り切れない程みつかるのになぁ


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posted by 山桜 at 14:25| Comment(0) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月11日

アオイスミレの果実と種子

 春一番、まだ肌寒い3月の初〜中頃に咲く「アオイスミレ」は、花期が短く色も咲き方も控えめで、見過ごされてしまうことも多いのですが、他のスミレとはひと味違う特徴を持っています。

アオイスミレ/葵菫 スミレ科 2019.03.19 日影沢
P3190425アオイスミレ (440x293).jpg
上弁はウサギの耳のように立ち上がって可愛らしく、側弁は横に開かず前に閉じ気味で奥ゆかしい。距も上向きにピョンと立っています。

 狭山丘陵内の私のフィールドでは、4年ほど前に見つけて以来、毎年観察していますが何故か開花が見られず、気付いたときには葉の下に果実がなっています。見逃した開花の果実なのか、閉鎖花の果実なのか不明です。5月の果実は、時期的に見て3月の開花の果実にしては遅いので恐らく閉鎖花のものではないかと思います。

 その果実が、この様に、まん丸、下向き、毛が生えている、と言うユニークな姿なのです。 葉は、花が咲いている頃は先が少し尖ったハート型ですが、今頃になると、やや先が丸くなり葉脈も際だって名前の由来通り「葵」似になってきます。
アオイスミレ実小P5061454.JPG アオイスミレ葉P5061451.JPG

 スミレの果実と言えば、三つに裂けて鞘のようになった部分が閉じて種子を弾き出すのが定番ですが、アオイスミレは三つに裂けるものの、開きっぱなしで、パン!っと種子(タネ)を弾き飛ばす行動は取らないようです。下の写真は、既に中のタネが無くなり空っぽになった様子です。このように少し上向きになっても、葉の上には伸び上がらず、地面近くに留まっています。

アオイスミレP5101619.JPG

 それでは、タネは自然にこぼれ落ちたのでしょうか? よくよく見ても、下にこぼれたタネは見当たりませんでした。十分に熟して、直に割れそうな果実を一つ摘んできて観察していると、一片が割れてタネが出てきました。タネ一粒は、普通のスミレより一回りも大きくふっくらとしていて、これまた大きなエライオソーム(Elaiosome、種枕、蟻誘引物質)が付いていました。

アオイスミレP5111605.JPG アオイスミレP5111621.JPG

ぎっしり詰まったタネが、どのように収まっているのかを見ようとしたら、あっという間に中のタネがこぼれ落ちてしまいました。
アオイスミレP5111609.JPG

中から出てきた9粒のタネ、沢山のタネを弾き飛ばす他のスミレとくらべると数が少ない。
アオイスミレP5111611.JPG

 数の少ない大きなタネに蟻を誘う大きなエライオソームを付けている所を見ると、少数精鋭で確実な蟻散布を狙っているようです。

 試しにエライオソームを引っ張ってみましたが、強く張り付いていて簡単には取れませんでした。簡単に取れてしまっては、タネを遠くに運んで貰えませんものね。「エライオソームだけを取って食べ、タネは巣の外に出す」という記述を読んだことがありますが、蟻の強い顎なら切り取りが可能なのでしょう。

 スミレ科のタネは、普通「好光性種子」なので、蟻の巣深く持ち込まれては発芽出来ません。地表近くに置いていって欲しい筈。大きいタネは、蟻にとっては重くて邪魔なので、若しかしたら、途中でエライオソームだけを切り取ってタネを置いていって貰うための方策かもしれません。

 果実を探すために、根元の枯れ葉を除いてみると、既に地上茎を伸ばした先に新しい芽を付けていました。
アオイスミレP4241173.JPG

 タネだけに頼らずとも、地上茎で株を増やしていけるので、何かの条件が合わない時は、開花の労を惜しんでいるのかもしれません。裏高尾の日影沢や蛇滝入口手前などで咲いている様子を考えると、恐らくこちらの場所では木々が育ちすぎて日照が不足なのではないかと想像しています。

 先日「小春日和」さんで頂いたアオイスミレのタネは、ニオイタチツボスミレと同じ日に撒いたのですが、ニオイタチツボの方は無数に発芽しているのに、アオイスミレの方は、たった二芽のみ。少数精鋭の筈が、極端に発芽率が悪く、この原因も不明です。発芽条件も他のスミレとちょっと異なるのかもしれません。

 実は、大きなエライオソームに発芽抑制物質でもあるのかとも思い、ハズキルーペを掛けて懸命に取り除いてみようとしたのですが、私の能力では引きちぎれただけで、綺麗に取り除くことは出来ませんでした。蟻さんの力を借りないと上手く行かないのかもしれません。

 ちょっと変わり者に興味を惹かれるのは、私が変人だからかな。貴重な発芽株を見守り、引き続き、観察を続けます。


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2021年05月10日

ヤマウルシ(山漆)

 狭山丘陵の春、ヤマウルシの芽吹きが見た目も大きさもインパクトがあって目を惹かれます。今はすっかり羽状複葉を椰子の木のように豊かに広げ、その下にこれまた大きな房になった花をいっぱい咲かせています。

ヤマウルシ(山漆)ウルシ科ウルシ属 2021.05.06 狭山丘陵
ヤマウルシP5061442.JPG
 ヤマウルシはウルシ同様、樹液に触れるとかぶれ、敏感な方は下を通っただけでかぶれることもあります。弟はそのタイプで、一度かぶれて以降、異常な程ウルシの仲間を避けてたので、自然、私も注目して生きてきました。ただ、何せ、かぶれる遺伝子を持っている怖れもあり、ウルシの仲間とまで分かっても、近づいて詳しい同定をしようとまでは至りませんでした。

ヤマウルシP5061441.JPG
 こちらの木は、斜面なので正確には分かりませんが、8m以上ありそうな高さに育っていて、殆どの人は気付かずに下を通っているでしょう。気付かないと痒くならないこともあるので、知らぬが仏かもしれません。

2021.04.06 
ヤマウルシ?P4060562.JPG
 1ヶ月前の芽吹きの頃の姿、赤い葉軸に産毛を纏った幼葉、小さな蕾の房、美しく目を惹かれます。

ヤマウルシP4060581.JPG
 美しすぎて妖艶な姿。イソギンチャクかケヤリムシのようでもあり、妖気すら放っている気がします。

ヤマウルシP4060628.JPG
 粒々の可愛い蕾。でも苦手な方もいるかな?

 ウルシの仲間はどれも似たような羽状複葉、オマケにウコギ科のタラノキなども似ていて、個性を把握していないと迷うかもしれません。
下は、未だ若い葉と成熟した葉です。パイオニア・プランツなので、小さい木も沢山生えていて触らずに観察できるので助かります。

ヤマウルシP4281266.JPG ヤマウルシP5011307.JPG
・小葉は全縁ですが、若木の頃には荒い鋸歯が出ることもあり。
・葉軸は赤く、展開しはじめの頃は赤味が強く、段々薄れがち。
・葉面にも葉軸にも毛が生えていて、光沢がない。
・小葉が基部に行くほど丸く小さくなっていくのが、一番顕著な特徴。

 同じ様な場所に生えているヌルデも良く似ていますが、以下が大きな区別点です。
・小葉に明確な鋸歯がある。
・葉軸に翼がある。
ヌルデ葉P5141626.JPG


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