2023年08月22日
生き続ける・・・田邊教授
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毎朝、NHK BSP7:15〜「あまちゃん」、7:30〜「らんまん」を心待ちにしています。
「あまちゃん」は、最初の放送時からBSP、NHKと朝2度、お昼も観れば3回、土曜の一週間分再放送も含め4回ずつ観て、数年後の再放送も観て、今回も同様・・・もう何回観ているのか分からず台詞も覚えているのに、いつも新鮮で面白い! どれだけ笑ったり泣いたりさせられているやら・・・もはや、オチの分かっている落語のようで、次の台詞を待って笑いたくてウズウズしてしまいます。
そして「らんまん」。植物オタクの私には、牧野先生は憧れと共感の人、どっぷり嵌まっています。
今日は、史実に基づいた展開「田邊教授が鎌倉の海で溺死」・・・観るのが辛い回、と気が重かったのですが、遺された聡子さんの強さ、嫉妬やしがらみから解放された素のユーシーらしい遺言(心ならずもそうなってしまった)と形見分けに救われました。
「これって、本当に事故!?」
私も含め、そう思ってしまう人々への、このドラマからの一つの答えでもありました。海に出掛けた教授の心は、生きる力に満ちて晴れ晴れとしていたに違いありません。
一方、万太郎に贈られた蔵書に挟まれていた、教授が愛したシダ、ホウライシダ(愛妻 聡子さんの面影)にあの優しい笑顔が重なって・・・手紙ではなく植物で「聡子、愛しているよ」から「聡子をよろしく頼む」へ、と。
私は未だに、主人の蔵書を開けないでいます。主人の心を勝手に見るようで憚られて。もし、何かをみつけてしまったら、また新しい哀しみが生まれてしまいそうで、とても恐くて開くことが出来ないのです。
聡子さんに、教授の遺伝子を継ぐ新しい命が宿っていて幸いでした。私も娘のケロの中に生きている主人に、どれだけ救われていることでしょう。
そして教授の遺伝子は、生命的なものだけではなく、植物学に命を燃やす万太郎や弟子達に受け継がれています。そして、そして末端に居る私にも、きっと!
田邊(矢田部)教授、ありがとうございます。教授の遺伝子、受け継いで生きて生きて、そして、周りの人と分かち合い次代にも渡して参ります。
嗚呼、鎌倉の海に・・・合掌
(鎌倉の海辺で、長屋の人達のように、子供達とスイカを食べて種を飛ばしたでしょうか・・・)
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2023年08月07日
キツネノカミソリ 狐の剃刀
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20年位前までは、宅地となった間に残っている林縁の土手などでも良く見かけましたが、最近はなかなか会う機会がなくなりました。むさしの自然観察園でも毎年葉っぱは出てくるのに、花が咲かない年が続いていて今年もダメか・・・と草をかき分けては溜息。
今年も猛暑が続き山野草の様子が気になりつつ全く行けない日が続き、先日久し振りに朝早めに行ってみると・・・
わぁ、咲いてる・・・なんてなんて可愛らしいのでしょう。通り雨を浴びて露をまとい光っていました。
キツネノカミソリ 狐の剃刀 ヒガンバナ科ヒガンバナ属
2023.08.07 むさしの自然観察園
まるで私が来るのを待って咲いてくれたようで、私の目にも露が。
花被片(花弁と萼片を含めて花びらのように見える部分)と雄しべの長さがほぼ同じなので、普通のキツネノカミソリです。(花被片より雄しべが長く伸び出していて、花や葉が大型のものはオオキツネノカミソリ。)
夕方、少し日が翳って来た頃、露も乾き花の朱色が透けるよう。
立ち姿もすくっと美しい。
春先に伸び出すカミソリ似の葉が名前の由来と言いますが・・・
それなら水仙なども似てますよね。やはり「狐の」と付くのは、蕾が上がる頃には跡形も無く消えている葉、何も無いところから突然ひょっこり蕾を伸ばして咲く花の様子が「狐に化かされているよう」だからかなと。そして私には、花の形も狐の顔に似て見えて・・・ちょっと贔屓が過ぎますかね。
他の草が伸び出してくる前の早春2〜3月頃に葉を伸ばし光合成に励み、周りが茂ってきたら葉は枯らし花茎を伸ばして咲かせことに専念。エネルギーを効率よく使う賢い植物です。
図鑑に結実しやすいと書いてあったので、実ったら大事に種を播いて増やしてみたいです。いや、自然に任せた方がいいかな。貴重な種なので、そのまま落ちるに任せる分と少しだけ苗床に播かせて貰おうかな。そこから花が咲くまであと何年だろう・・・生きて見られたら嬉しいけれど、後に続く人が喜んで見てくれるのなら、それもまたいいなぁ
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2023年08月05日
'23年7月 白山花紀行(20)別当出合登山口へ
(編集中・・・)
ヨツバシオガマ 9:01
エゾノヨツバムグラ? 9:06
葉の巾が広く、葉先に丸みがあることから、オオバノヨツバムグラではなく、エゾノヨツバムグラかと。
ゴヨウイチゴ 葉 ゴヨウイチゴ 茎のトゲ
花後
茎にトゲがあったので、ゴヨウイチゴ。ヒメゴヨウイチゴにはトゲがない。
コメツガ 新緑
栂に比べ、葉が短く先が丸くやや凹む。より標高の高い所に生え、森林限界付近では低木状。
ゴゼンタチバナ 9:13
オオカメノキ 若い果実 9:16
未だ青い果実と果柄の赤の対比が美しい。
オタカラコウ
ヤグルマソウ
甚之助避難小屋上の広場
甚之助避難小屋道標 甚之助避難小屋
もぐもぐタイム 福井銘菓「五月ヶ瀬」
有り難いことに金沢の友は、ザックの中に美味しいオヤツを色々詰めてきてくれていて、今度は福井銘菓「五月ヶ瀬」。ピーナッツ煎餅というか、殆ど洋菓子のクッキーに近いような味わいで、噛むほどに口中で柔らかくほぐれてピーナッツの風味と甘みが広がり疲れを癒やしてくれました。
シモツケソウ 9:43
トンボソウ?
センジュガンピ
タマガワホトトギス
ミヤママタタビ 葉 アカソ
ノリウツギ エゾアジサイ
エゾアジサイ
オオウバユリ
オオハナウド?
ミヤマシシウド?
中飯場から別当出合登山口への道は、登りの「付け替え道」は急勾配でスリップの危険があるため登り専用、下りは旧道(下り専用)へ。
別当出合吊橋 メンテナンス中の方々
雨の中でも橋のメンテナンス作業、ありがとうございます。
別当出合吊橋より 旧吊橋?など
別当出合登山口の鳥居下 11:52
途中雨に降られながらも無事に下山しました。お昼を食べて、温泉に向かいま〜す!
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2023年08月04日
園ちゃんのヒメスミレ
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園ちゃんがお空に帰っていってしまいました。朝ドラでこれほど涙が止まらなくなったのは初めてです。史実でこうなると分かっていたものの、園ちゃん役の赤ちゃんの余りにも愛らしい仕草、天使のようなあどけない表情、「七歳までは神の内」そのものでした。残されたヒメスミレの絵・・・愛しい命の確かに生きた証、胸が締め付けられます。
ヒメスミレは、ある所にはある、それ程珍しくないスミレの仲間ですが、いざ探すとなかなか見つからないかもしれません。私のフィールド内(狭山丘陵の森林、林縁)での株数は、スミレ>ノジスミレ>ヒメスミレ、一番少ないです。(名前が似ているヒナスミレはやや湿り気のある林縁に多く、薄いピンク色の花)
春の花ですので今は花に会うことが出来ませんが、園ちゃんに会いたくて、これまでブログに書いて来た「ヒメスミレ」の部分を集めてきました。
改めて写真の日付をみると、丁度ソメイヨシノが咲いている時期ですね。小さなスミレなので、園ちゃんのように目線が低い子供の方が仲良しになれるのかもしれません。ソメイヨシノが咲き出したら、是非、足元にも目を向けて、園ちゃんのヒメスミレをみつけ、可愛い面影を重ねて頂けたら嬉しいです。
2018.04.04
花も葉もスミレやノジスミレより小型でいかにも「姫」
花色は、スミレ、ノジ、ヒメの3種の中で一番青みが強い
2022.03.30
葉は、あまり立ち上がらず、地面に伏せ広がるように生える
2017.04.08
花はスミレより小さく青みがかり条腺目立つ
葉は縁が波打つ 葉柄に翼は殆どない 裏は紫を帯びることが多い
上弁がウサギの耳様に立つ 側弁基部有毛 距は白っぽく太い
草丈が低く、周りに高い草の生えていない日向に生えることが多く、住宅地のアスファルトや縁石の隙間、公園の芝生の中、畑の周り、墓地・石碑の石の間、などで良く見かけます。お地蔵様の足元なども探して見て下さい。
園ちゃん、お空の上は気持がいいですか。お父さん、お母さん、これから生まれる弟妹を応援してくださいね。園ちゃんが一緒なら、百人力です。合掌
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'23年7月 白山花紀行(19)南竜道
(編集中・・・)右手の人差し指を突き指、固定中で、キーボード操作が進まず・・・
ミヤマハタザオ/深山旗竿 アブラナ科 8:45
充実した結実の写真がなかなかみつからず、葉形、茎を抱かない葉の着き方を見て、ハクサンハタザオと迷いましたが、しっかりした茎の立ち上がりからミヤマハタザオかと。
?アザミ
?アザミ
アザミは難しくて、調べていると遅くなるので取り合えず載せて置きます。
ミヤマアカバナ
ヒトツバヨモギ?
カニコウモリ サンカヨウ結実
科も質、大きさも違いますが、葉形はちょっと似ていますよね。
カニコウモリ
タテヤマアザミ?
ヤマハハコ
エゾシオガマ
エゾシオガマ シモツケソウ
ヤマブキショウマ
南竜道/砂防新道 合流点の俯瞰図看板 8:58
(つづく)
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2023年08月03日
'23年7月 白山花紀行(18)エコーライン(下)
?アザミ 8:16
アザミ属だとは思うのですが、アザミは難しい。
ゼンテイカ 8:17
ヤマブキショウマ? 8:20
展望 8:21
下山する相棒たち 8:29
ゼンテイカ(ニッコウキスゲ)と 白い花 8:30
この白い花が何だったのか、今となっては・・・
展望 8:31
ハクサンコザクラ 結実
ハクサンコザクラもここまで下りてくると、花は終わり結実状態。
ゼンテイカ 8:35
やっと近くで綺麗に咲いているゼンテイカの花に出会えました。
エコーライン終点/南竜道を経て別当出合/南竜ヶ馬場・別山方面への三叉分岐 8:36
テガタチドリ
どうやらテガタチドリの咲く標高に下りてきたようです。
(つづく)
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2023年08月02日
’23年7月 白山花紀行(17)エコーライン(中)
湿原からエコーラインを下っていくと植生が随分変わってきます。
ミヤマクロユリ
この日一番黄色っぽかったミヤマクロユリ
コバイケイソウ と ミヤマクロユリ
7:54
7:55
ミツバオウレン 7:58
バイカオウレンに似ていますが、葉が三葉です。
ピンボケ花のアップとカザグルマのような果実の集まり
アカモノ と コイワカガミの葉
葉先が、アカモノは尖り、コケモモは丸いか凹む。
葉の鋸歯の数が、コイワカガミは8、イワカガミは10数個と多い。
ハクサンコザクラ オヤマリンドウ? 8:06
リンドウの仲間なのは間違いないですが・・・
ハクサンフウロ 8:11
ゼンテイカ 8:12
ヨツバシオガマ
ヤマブキショウマ
8:14
8:15
(つづく)
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2023年08月01日
’23年7月 白山 花紀行(16)下山・エコーライン(上)
7:36 湿原を抜け、エコーラインへ
ゼンテイカ/禅庭花(ニッコウキスゲ)
ワスレグサ科ワスレグサ属
今まで見られなかったゼンテイカがチラホラと現れてきました。一般的には「ニッコウキスゲ」の名前で広く知られますが、各地で呼び名が違っています。花の形はユリに似ていますが、ノカンゾウなどの仲間(ワスレグサ科)です。
ゼンテイカ
この頃から風が強くなりピント合わせが難しく・・・
ハナヒリノキ/ 嚏の木 ツツジ科イワナンテン属 7:38
ハナヒリとはクシャミの古語なのですが、ハナがヒリヒリする感じで見ただけでクシャミが出そうな気持。
エコーライン 7:39
眼下に南竜小屋の赤い屋根
「アルプスの少女ハイジ」が駆け抜けて行きそう!
オンタデ/御蓼 タデ科オンタデ属 7:42
山に生える大きなイタドリという感じ。「御」は「御嶽山/おんたけさん」で発見されたことから。
チングルマ/稚児車 7:45
一面カザグルマのような果実かと思えば、未だ花の絨毯もあり、どちらも好きなので両方見られて嬉しい♪
アオノツガザクラ
一体どこが「サクラ」なのかと思うけれど、ツガザクラの方がピンク色に染まった花を一斉に咲かせるからでしょうね。それに似て全体が青っぽいのでアオノ・・・と。
ハクサンコザクラ 7:46
こちらは正に「我が国は草も桜を咲きにけり」小林一茶、です。
(つづく)
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2023年07月31日
’23年7月 白山 花紀行(15)下山・弥陀ヶ原(湿原)
チングルマ/稚児車 バラ科チングルマ属 果実 7:27
コイワカガミ/小岩鏡 イワウメ科イワカガミ属
イワイチョウ/岩銀杏 ミツガシワ科イワイチョウ属
(短花柱花)
よく似ているミツガシワの花弁の縁にはヒゲが、こちらはフリル。葉っぱは腎臓型でイチョウには似てない。ミツガシワ同様、短花柱花と長花柱花がある。
コバイケイソウ/小梅尅 シュロソウ科シュロソウ属
今年はコバイケイソウが少なくてチラホラでした。株は沢山あるので、裏年だったのでしょうか。
コイワカガミ/小岩鏡 イワウメ科イワカガミ属
御前峰 と ミヤマクロユリ ユリ科バイモ属
膝痛持ちには厳しい姿勢でしたが、どこかで目にした白山とクロユリの図柄に寄せて頑張って撮ってみました。
ウラジロナナカマド/裏白七竈 バラ科
小葉の下1/3程まで鋸歯がない。
ヒメクワガタ/姫鍬形 オオバコ科クワガタソウ属
ヒメクワガタは、白山に居るときは名前が分からず・・・やっと判明してホッとしました。
チングルマ 痩果
下山するにつれ、赤い花柱が長く伸びてフサフサになった果実が目立ってきました。
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2023年07月30日
’23年7月 白山 花紀行(14)下山・弥陀ヶ原へ
(友の後を歩き花ばかり見て楽していたので、地図を開いてみても下山ルートが怪しく・・・その友に今日ルートを教えて貰ってレポ再開です。)
室堂の夜明け、昨日の夕暮れから雲が出始め天気は崩れるの予報通り、雨が降っていました。
暗い内から早々に下山したグループが多かったですが、我々は空の様子を見て雨が弱まってきた隙に、
霧雨の中、鳥居越しに奥宮に拝礼して出発。6:45
ウラジロナナカマド 未だ青い果実
葉先はタカネナナカマドより尖らず、葉裏は名前通り白っぽい。
ガスの中を下山
あれ、晴れて来た・・・お祈りが通じたか? 7:00
晴れ女パワー! 別山も見えて来た、ヤッタ〜\(^o^)/
別山!7:03
別山! 雲が晴れて更にくっきり7:06
実に堂々としたカッコイイお山、ウットリです。 登ってみたいなぁ 向こうから白山を拝みたい。
モミジカラマツ
ユキザサ
分岐 7:17
ネバリノギラン
弥陀ヶ原 雨具を脱ぐ 7:19
登りと別コースをとり、黒ぼっこ岩の手前を左に下り「阿弥陀ヶ原」湿原の木道を行く。
弥陀ヶ原 7:21
イワイチョウ/岩銀杏 ミズガシワ科
(長花柱花)
ハクサンボウフウ
シナノオトギリ
モミジカラマツ
ミヤマダイモンジソウ
振り返り仰ぐ 御前峰 7:26
(つづく)
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2023年07月29日
’23年7月 白山 花紀行(13)室堂泊
室堂 雷鳥荘
なかなか予約がとれない「雷鳥荘」、金沢の友のお嬢さんがスマホの早業で取ってくれました。ありがとう〜\(^o^)/♪
完全個室、テレビ付。コインシャワー、マッサージチェアまでありました。それにしても入口の引き戸の重いこと・・・強風で開いてしまわない為なのかな。腕が鍛えられました。
待ちに待った白山頂上登拝ビール!
カンパ〜イ!!
夕食のチキンソテー
夕食はお肉・お魚の2種から選びます。
室堂センター テラス 17:44
室堂から仰ぐ御前峰 18:06
雷鳥荘からの夕景18:49
雷鳥荘からの夕景 19:22
室堂ビジター・センターからの夕景 19:32
室堂ビジター・センターからの夕景 19:33
暮れなずむ室堂ビジター・センター 19:34
(つづく)
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2023年07月28日
’23年7月 白山 花紀行(12)室堂へ下山
お池から室堂へ下山 16:34
ハイマツ/這松
白山山頂付近に広がるハイマツは、針葉が5本ずつ束ねられている5束性松。青味で短く纏まる葉形、真ん中の緑の雄花とその下を囲む赤い雌花の色合いにトキメク♪(最初ハイマツと書き、ヒメコマツ?と悩み、結局ハイマツに戻しました。すみません。)
ハクサンコザクラ/白山コザクラ サクラソウ科
「人生初ハクサンコザクラ」♪
今年はもう終わってしまったと諦めていたので、萎れ気味でも出会えて大興奮! 目を皿にして探せば、登山道から離れた所に、まだまだ咲き残っていました。
なぜ、等間隔で並ぶかなぁ カワイイ
そして、こちらも全部終わったかと諦めていた・・・
ミヤマクロユリ/深山黒百合 ユリ科バイモ属
クロユリ(エゾクロユリ)よりもかなり黄色っぽい? FITの大先輩から「黄色のクロユリ」が咲いていると聞いていたので、期待が高まります。
(クロユリはエゾクロユリとミヤマクロユリを併せた総称)
クルマユリ/車百合
クルマユリは、一斉に咲き始めた一番良い時。沢山咲いていると段々慣れて通り過ぎてしまうという贅沢を犯しがち。一期一会、巡り会いに感謝して丁寧にご挨拶。
ミヤマホツツジ/深山穂躑躅 ハクサンボウフウ
さて、セリ科だ・・・名前は確かめてから
ミヤマクロユリ
これは相当「黄色い!」と思いましたが、真っ黄色でないと「キバナクロユリ」とは言えないそうで・・・。
ハクサンコザクラ
うわうわ、群生してる〜夢見心地♬
ハクサンコザクラとミヤマキンバイ
イワギキョウ/岩桔梗 キキョウ科ホタルブクロ属
室堂に戻ってきました。ここはもう、集めて保護してるの?的な群生。何度通っても素通り出来ない私(^^;)
(つづく)
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2023年07月27日
’23年7月 白山 花紀行(11)大汝峰・お池めぐり
2023.07.18 16:03
血の池と剣ヶ峰
赤い池を想像していましたが、他の季節には赤くなる?
ハクサンボウフウ/白山防風 セリ科カワラボウフウ属
セリ科の花はよく似ていますが、葉の形から白山ボウフウだと思います。お刺身のつまになる海岸に生えるボウフウに似ていますよね。
ミヤマキンバイ/深山金梅 バラ科キジムシロ属
葉っぱも花もイチゴがそのまま黄色くなったような姿。同じキジムシロ属のヘビイチゴやキジムシロよりも花色が黄色いこと以外はオランダイチゴ属に姿形は似て見えます(私見)。
ミヤマキンバイは、花弁の付根が一際色濃くオレンジのブロッチ模様になっているのがチャームポイント♪
池の右縁の残雪を渡る。ややぐずっているので注意。
元ワンゲル女子 笑顔満開
大汝峰(おおなんじみね 2,648m)と残雪
残雪にうつる3人の影
雪解け水が育むチングルマと・・・
コイワカガミ、アオノツガザクラ
大汝峰とヒメコマツ樹林帯
下山の前方に姿を現わした別山?
チラ見せで姿を現わす度に「カッコイイ!」登ってみたいなぁ
白山の三峰(御前峰、剣ヶ峰、大汝峰)と少し離れているから別山なのでしょうか。
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2023年07月26日
’23年7月 白山 花紀行(10)剣ヶ峰・翠ヶ池
振り返り見た御前峰
私には女神さまに見えた岩 絶景に感動中・・・
剣ヶ峰
最初は「なぜ、剣ヶ峰?」と思いましたが、こちらからのお姿は、もう間違い無く「剣」。無礼お許し下さい。平伏!
霊峰的見地の「禁足地」なのか、危険さから「禁登山」なのか分かりませんが、剣ヶ峰には登山ルートはなく、登山禁止域になっています。
沢山の人が上れば、神聖なお山が崩れてしまいそうですし、決まり事は守るが吉です。
ツガザクラ
岩の裂け目で生きる命。花後の姿も尊い。
コケモモ
こちらも花後、すくっと凜々しく。
イワツメクサ
さっき出会ったイワツメクサより、ふわっと大きくて別物かと思うほど。池が近いからかな。
ツガザクラ
未だほんのりピンク色で「ベル型」の花が残っていました。
アオノツガザクラ
こちらは名前通り、赤味のない緑系の花で「壺型」。葉も青味で、一面に生えていると青っぽく見えます。
アオノツガザクラとコイワカガミ
コイワカガミ
イワカガミの仲間の同定は私には難しく、分布での判断です。
ミヤマタネツケバナ
翠ヶ池
雪解け水を満々と湛え、今にもあふれ出そうなこの池の向こう側を見てみたい。
チングルマ
名残惜しく振り返り仰ぐ剣ヶ峰
剣ヶ峰とお花畑
急峻で岩だらけの剣ヶ峰ですが、瑞々しいお花畑を抱いて優しい表情を見せていました。
コイワカガミとアオノツガザクラ
上のお花畑の主人公たち。
(つづく)
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2023年07月25日
’23年7月 白山 花紀行(9)御前峰(ごぜんがみね)
2023.07.18
遠ざかる室堂14:26 高天原14:35
14:44
雪渓の向こうに見えた来た山h? 14:57
奥宮前の山伏さん15:00 白山御前峰(2,702m)
御前峰でおやつのきんつば 御前峰は岩だらけ
御前峰からの展望
御前峰から 大分小さく見える室堂
御前峰 奥宮
雲の切れ間から別山が・・・
御前峰から剣ヶ峰(2,677m)
最初はそれ程の急峻さを感じず「なぜ、剣が峰?」と・・・
下ってから仰ぎ見る御前峰
紺屋ヶ池と剣ヶ峰
剣ヶ峰(2,677m)
お小池めぐり地図
紺屋ヶ池 15:41
コイワカガミ 15:44
ヒメクワガタ 15:44
低山のクワガタソウの仲間より、寧ろ堂々と雄々しく思えるのに「姫」なのは、もしかして、
「白山が女神様だから?」
「花も白いし!」
と一人合点しました(笑) 白山固有種ではないですよね? すみません(。。;)
(つづく)
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2023年07月24日
’23年7月 白山 花紀行(8)室堂〜
2023年07月23日
’23年7月 白山 花紀行(7)室堂到着
2023.07.18
室堂到着 12:48
ミヤマタンポポ/深山蒲公英
白山比盗_社(しらやまひめじんじゃ)奥宮鳥居前 12:50
祈祷殿の扉は締まっていたのですが、なんと前に立った途端、すーっとご神職の方が中から開けてくださいました! 神様に招かれたようで嬉しくなり、早速ご参拝。
奥宮祈祷殿
参拝後に撮影。
ザックを下ろし休憩 ミヤマカラシ/深山芥子
余りの嬉しさにザックを下ろすことも忘れて参拝していたのでした。
ビジターセンターの中で・・・
室堂付近の花地図
白山頂上付近の鳥瞰図
ボケボケですが雰囲気だけでも・・・
白山ビジターセンター 白山ガイド 公式HP
(つづく)
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2023年07月22日
’23年7月 白山 花紀行(6)砂防新道・終盤 黒ボコ岩〜
2023.07.18 11:57
砂防新道 黒ボコ岩(2,320m) 最初に見えた雪渓
雪渓
青空に湧く白雲
ハイマツ等の低木帯となる
タカネナナカマド/高嶺七竈 バラ科ナナカマド属
ナナカマド、ウラジロナナカマドに比べ低木で、葉先が尖っています。
ゴゼンタチバナ/御前橘 ミズキ科サンシュユ属
イワギキョウ/岩桔梗 キキョウ科ホタルブクロ属
最初、チシマギキョウと思いましたが、花冠の裂片が無毛で花が上向きなのでイワギキョウでした。
青い花好きで、うっとり・・・すっかり有頂天で写真を撮り過ぎました。幸せ〜♪ HNも山桜を名乗る前は桔梗としていた位、キキョウ科の青い花たちが大好きなのです。
(「桔梗」は、平将門さんとの因縁があり、将門公好きな私としては涙を呑んで改名いたしました。勿論山桜も大好きです。桜と桔梗は表裏という関係も・・・という伝承の世界、昔の拙ブログはそちら関係も多かったのです・・・懐かしいなぁ また、そっちの世界にも行きたいなぁ)
ゴゼンタチバナ/御前橘 ミズキ科サンシュユ属
イワギキョウ/岩桔梗 キキョウ科ホタルブクロ属
白山 室堂に到着 12:48
(つづく)
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2023年07月21日
’23年7月 白山 花紀行(5)延命水
(編集中・・・)
2023.07.18 11:29
ミヤマアカバナ/深山赤花 アカバナ科アカバナ属
ミヤマダイモンジソウ/深山大文字草 ユキノシタ科ユキノシタ属
トリアシショウマ/鳥足升麻 ユキノシタ科チダケサシ属
シナノオトギリ/信濃弟切 オトギリソウ科オトギリソウ属
ミヤマダイモンジソウ/深山大文字草
ミヤマダイコンソウ/深山大根草 バラ科ダイコンソウ属
ミヤマコウゾリナ/深山髪剃菜 キク科ヤナギタンポポ属
オタカラコウ/雄宝香 キク科メタカラコウ属
延命水 11:41
延命水では雫がポトポトほどの水量しかなく、友がかがみ込んで持参のカップに必死に溜めてくれた貴重な水を分け合いました。きっと寿命が延びたことでしょう!
御花畑 11:51
タカネナデシコ/高嶺撫子 ナデシコ科ナデシコ属
イワツメクサ/岩爪草 ナデシコ科ハコベ属
(つづく)
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2023年07月20日
’23年7月 白山 花紀行(4)砂防新道・中盤
2023年07月19日
’23年7月 白山 花紀行(3)甚之助避難小屋〜
(編集中・・・)
甚之助避難小屋 9:30
ヤグルマソウ/矢車草 ユキノシタ科ヤグルマソウ属
オタカラコウ/雄宝香 キク科メタカラコウ属
宝香とは、根に竜脳香(防虫効果あり)に似た香りがあることから。雌宝香(メタカラコウ)は、舌状弁が1〜3枚と疎らで少し弱々しい風情。
トリアシショウマ/鳥足升麻 ユキノシタ科チダケサシ属
ゴゼンタチバナ/御前橘 ミズキ科サンシュユ属
ゴゼンタチバナ ヨツバシオガマ/四葉塩竃
ヨツバシオガマ/四葉塩竃 ハマウツボ科シオガマギク属
オオバノヨツバムグラ?/大葉四葉葎 アカネ科ヤエムグラ属
コイワカガミ? エンレイソウ
オオカメノキ 果実
アカモノ(別名:イワハゼ)
ミヤマアキノキリンソウ
ミヤマコウゾリナ?
(つづく)
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2023年07月18日
’23年7月 白山 花紀行(2)砂防新道・序盤 中飯場辺り
2023.07.18
センジュガンピ/千手岩菲 ナデシコ科マンテマ属 8:11
ヨツバヒヨドリ /四葉鵯 キク科ヒヨドリバナ属
シナノオトギリ? /信濃弟切 オトギリソウ科オトギリソウ属
シナノオトギリ? 未同定
花弁に黒い油点と線が見えるので、オトギリソウとしましたが、分布的にシナノオトギリかなと。
右は、多分キョウチクトウ科でガガイモ等の仲間だと思うのですが、未同定です。花はオオカモメヅルに似ていますが。見えている葉が同体なのか他のものなのか、今となっては確かめようがなく・・・分からない時は、周辺もきちんと見ておかねばダメですね。
展望 8:16
展望8:17
未同定 未同定
サンカヨウ/山何葉 メギ科サンカヨウ属
ゴゼンタチバナ/御前橘 ミズキ科ミズキ属
草本と木本の違いはありますが、同じミズキ科でヤマボウシ等とも似ていますね。
階段道を登る 未同定の笹
タカネニガナ?/御前橘
モリアオガエル卵塊
キヌガサソウ/衣笠草 シュロソウ科キヌガサソウ属
トンボソウ?/蜻蛉草 ラン科トンボソウ属/ツレサギソウ属
唇弁が三裂してT字形ならトンボソウ、全縁でI字型ならツレサギソウ・・・う〜ん、写真だと良く分からないけれど、ツレサギソウではないような・・・間違っていたらごめんなさい(。。;)
ヤマハハコ/山母子 キク科ヤマハハコ属
シナノオトギリ/信濃弟切
オオレイジンソウ/大伶人草 キンポウゲ科トリカブト属
モミジカラマツ/紅葉唐松 キンポウゲ科モミジカラマツ属
オオミゾホオズキ/大溝酸漿 ハエドクソウ科ミゾホオズキ属
ミソガワソウ/味噌川草 シソ科イヌハッカ属
ヤマトユキザサ/大和雪笹 キジカクシ科ユキザサ属
(つづく・・・)
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2023年07月17日
'23年7月 白山 花紀行(1)別当出合〜
能登大地震の鎮まりと被災された方々の少しでも早い安寧の時を祈り、昨年の夏の白山詣を記します。
出会った花が多過ぎて、後で調べてから・・・と未同定のものを放っておいた末の今頃です…(。。;)
(白山 花紀行(1)も含め、白山花紀行を2023年7月17日〜に移動しました。
記事下のラベル「白山花紀行」をクリックするとリストアップされます。)
霊峰白山の御祭神は、こちらの三柱の神々
・白山比淘蜷_(しらやまひめのおおかみ)
=菊理媛尊(くくりひめのみこと)
・伊弉諾尊(いざなぎのみこと)
・伊弉冉尊(いざなみのみこと)
ご霊験は、
五穀豊穣・大漁満足・開運招福・家内安全・良縁成就
交通安全・生業繁栄・学業成就・身体健全・夫婦円満
福徳長寿・家運長久・子孫繁栄・神人和楽
先ずは、お神酒でお祓いお清め。
菊理姫(くくりひめ)
畏れ多くも霊峰白山の御祭神の御名を戴く「菊姫」の最高峰。10年寝かせた吟醸酒「歳月を呑む酒」
こちらではなく「山廃純米」を求めましたが、とっくに呑んでしまい瓶も無く…(^^;)
さて、前日に金沢駅着
銘酒「作」と ご馳走@友人宅
前夜は金沢の友人宅でお世話になり、翌朝も友の運転で駐車場まで…おんぶに抱っこで有り難く、申し訳無い(。。;)
別当出合下の駐車場で身繕いし6:08、歩き出すと早速、見事に大きな花々のお出迎え!
オオウバユリ/大姥百合
ミヤマシシウド?/深山獅子独活
別当出会休憩所 6:30着 6:45発
白山コース図
別当出会い登山口 出発 鳥居を潜って橋へ
鳥居の先の橋を渡る 橋からの眺め
クモキリソウ/雲霧草、雲切草、蜘蛛散草
いきなりクモキリソウの群生! 『東京近郊では貴重な花も、ごく普通に咲いているんだ〜』と思って、ロクに写真も撮らなかったら、結局ここでしか見かけなかったという、山あるある…。
オオカニコウモリ/大蟹蝙蝠
カニコウモリの葉先は細く尖るが、オオカニコウモリの葉は五角形に近い。
エゾアジサイ/蝦夷紫陽花
ヤマアジサイの日本海型で、葉が普通のヤマアジサイの(葉身9〜15cm)より大きく(葉身20cm)、花色が青い。
トリアシショウマ?/鳥足升麻
高さ1m程と大型、葉先が細く伸び基部が心形。花序は円錐形で良く分枝する。
マイヅルソウ /舞鶴草 果実
通常は赤色。これは熟す過程なのか斑模様。
中飯場 7:39 白山 登山道入口 7:56
センジュガンピ/千手岩菲 ナデシコ科センノウ属
名前の由来は、「群生し千手観音さまのように沢山の手を差し伸べているように見えるから」と勝手に思っていましたが、日光の千手が浜で発見された岩菲(中国でセンノウを指す)という意味とのこと。知らない方が良かったかな。
サンカヨウ /山何葉 メギ科 7:53
「何葉」とは「蓮」のことで、山に生える蓮の葉に似た植物に意味。濡れるとガラス細工のように透ける白い花弁を持つ神秘的な植物の果実は既に濃い青紫色に熟していました。甘酸っぱく食べられますが、種が多い(この小さい実の中に5粒くらい入ってます。)
砂防の崩れ 8:01 未同定 8:10
(つづく・・・)
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2023年07月08日
戸隠草(トガクシショウマ)
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朝の連続テレビ小説「らんまん」で「トガクシソウ」をめぐり、不穏な動きが出てきましたね。
ところで、
「トガクシソウって?」
調べると「トガクシショウマ」の別名でした。
トガクシショウマは、ずっ〜と憧れて続け、今年の6月、色々なご縁が重なって初めて綺麗に咲いている様子に出会えたばかりでした。(ドラマの中の教授たちも花の標本を探しあぐねていますね。)出会えた年にドラマで話題にもなるという不思議なご縁に感謝して、もう一度、今年の写真を集めてご紹介しますね。
トガクシショウマ/トガクシソウ
(戸隠升麻/ 戸隠草)
Ranzania japonica (T.Itô ex Maxim.) T.Itô
メギ科トガクシショウマ属
2023.06.06 尾瀬
雪解け水から生まれた妖精・・・長い花柄の先で俯き咲く可憐な姿。いつまでも、ずっと見ていたい・・・
メギ科の花の意匠を凝らした造形の美に惚れ惚れします。
蕾の基部に見える小さな萼片3枚は開花時には落ち、残りの萼片6枚が花びらに見える部分として残ります。
本当の花弁は真ん中の雌しべ・雄しべを囲み小さな釣鐘状に丸を描いている部分。
俯いて咲いているので、はっきり撮しづらくて・・・下のスマホ写真なら、ご覧になれますでしょうか。
日本固有種で、本州北部・中部の多雪地帯、落葉樹の林床を好み、適地であれば地下茎を延ばして群生するようですが、人目につく場所では盗掘に遭ってしまうのか、なかなか自然界ではお目にかかれません。どうか彼女たちが大好きな場所で、この先もずっと咲いていけますように・・・。
盗掘するような業者は、売れてお金になれば後は枯れようがどうしようがお構いなしです。私達に出来る事は、目を光らせる守ること、そして決して「買わないこと!」です。
全姿は高さ50cm程、意外に大きくしっかりしていて逞しい!
左は、最初にみつけて気落ちした花の終わった株。
「葉だけでも出会えて良かった!」
と思い直していたら、その後に、上の写真の花々に出会えて、一瞬、言葉を失いアワアワしました。
右は、花が落ちた後の若い果実。白く熟すのだそうです。
「破門草事件」
「らんまん」でこの後描かれる?かもしれないので、先を知りたくない方は読まないで下さい。)
東京大学教授 本草学者 伊藤圭介(1803-1901)の孫、
伊藤篤太郎(1865-1941)が、この事件の主人公。
東京大学植物学教室に出入りを許された在野の植物学者。
1875年 叔父の伊藤謙が戸隠山でトガクシソウを採取、
小石川植物園に植栽。
1883年 伊藤篤太郎、露の植物学者マキシモヴィッチに
標本を送る。
1884年 東大教授 矢田部良吉(1851-1899)戸隠山で本種採取
小石川植物園に植栽。
1886年 マキシモヴィッチ、ロシアの学術誌
「サンクト・ペテルブルク帝国科学院生物学会雑誌」に
Podophyllum japonicum T.Itô ex Maxim.
メギ科ミヤオソウ属の一種として発表。
(T.Itô ex Maxim.は、伊藤の代理でマキシモが登録の意)
1887年 矢田部はマキシモヴィッチに標本を送り、鑑定を依頼。
1888年 3月 マキシモヴィッチは、
「本種をメギ科の新属である考えYatabea japonica Maxim.
の学名をつけたいので、正式発表前に花の標本を送れ」
と回答。
この動きを察知した伊藤は、叔父が最初にみつけ、自分が学名をつけた植物の属名が新属名として矢田部教授に献名されることに怒り焦る。
1888年 10月 伊藤は、英の植物学雑誌
Journal of Botany, British and Foreign 誌に、
新属 Ranzania T.Itô を提唱、
Podophyllum japonicum T.Itô ex Maxim. (1887) を当属に移し、
新組合せ名 Ranzania japonica (T.Itô ex Maxim.) T.Itô (1888)
として発表。
マキシモヴィッチによる Yatabea japonica Maxim.は、伊藤の発表の後塵を拝した為に無効。矢田部教授は怒り、伊藤篤太郎を植物学教室の出入りを禁止した。このことにより、トガクシソウは「破門草」という不穏な別名を持ってしまった。
属名 のRanzania は、伊藤が尊敬する江戸時代の本草学者 小野蘭山に献名されたもの。
伊藤篤太郎は、「日本で初めて学名をつけた人物」
トガクシソウは、「日本固有種で、日本人により学名を付けられた最初の植物」
牧野富太郎は、「日本で2番目(1889年)に学名Theligonum japonica Okubo et Makinoをヤマトグサにつけた人物」
(学名の中にあるOkuboは、あのオオクボさんかな?)
ヤマトグサは、「日本固有種で、初めて日本人の手によって記載され、日本の学術雑誌に発表された植物」
マルバマンネングサは、「マキシモビッチにより、牧野に献名され、初めて日本人の名がつき発表された植物」
ということでしょうか。間違っていたらご教示ください。
尚、「らんまん」では、それぞれのモデルの人物名は、
伊藤篤太郎→伊藤孝光
牧野富太郎→槙野万太郎
矢田部教授→田邊教授
となっています。
学名に用いられている Ito、Makino は、役名でも変えられなかった訳ですね。一方、Yatabeが無効となってしまったので、矢田部は田邊教授に・・・
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2023年07月05日
八幡平 白い花たち
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2023.06.29 八幡平
マイヅルソウ(舞鶴草)キジカクシ科マイヅルソウ属
横に広がる2枚のハート型の葉を、ラブコールしながら舞う鶴の羽に見立てた名前。白い花の集まる花序も鶴首に見えるような・・・?それとも群れ飛ぶ白鳥でしょうか。
ノウゴウイチゴ(能郷苺)バラ科オランダイチゴ属
5弁花が基本のイチゴ科の中で、花弁が7〜8枚という異色。葉も表は光沢の無い緑白色、裏は粉白色。能郷は発見地、岐阜県能郷村に因みます。
オオカメノキ(大亀の木)別名 ムシカリ(虫刈)レンプクソウ科ガマズミ属
蕾と咲き始め、真ん中の両性花は仄かにピンク色を帯びています。周りを縁取っているのは装飾花。大きな葉っぱは基部で湾入してハート型。亀の甲羅に似ている?
ウラジロナナカマド(裏白七竈)バラ科ナナカマド属
ナナカマド、タカネナナカマド、ウラジロナナカマドの3種、ずっとモヤモヤしていましたが、実物を見比べてやっと区別出来るようになりました。だって、言い訳ですが・・・裏白という名ななのに、そんなに裏が白くないのですよ。小葉の先が丸いのと、鋸歯が上半分程にしか無いのが決め手でした。
この後、白山で3種を見比べられたので、ようやくはっきりと自信が持てました。実物を見るのが一番ですね。
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八幡平 カラマツソウ
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八幡平 2023.06.29
カラマツソウ(唐松草)キンポウゲ科カラマツソウ属
名前の由来は、花の形がカラマツの短枝の先の葉の着き方に似ることから。
カラマツの短枝
傘を広げたように放射状に広がる葉が特徴。
蕾
草姿
花だけ見たら、キンポウゲ科?とも思いますが、葉を見ると、同じキンポウゲ科のオダマキに似た感じです。
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八幡平 オオバタケシマラン
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6月の尾瀬でタケシマランを見つけた時、先輩に、
「オオバタケシマランは花柄がクルリと捻れている」
と伺って、
「え〜っ、面白い、それ見た〜い!」
と思って八幡平でも葉っぱをみてはひっくり返していたら、沢山の蕾に出会えました。
オオバタケシマラン(大葉竹縞蘭)ユリ科タケシマラン属
例によって小さくて屈んで写真を撮るのが膝痛持ちには結構しんどい・・・
ひっくり返して手で持てば揺れてピントが合わなくて、クルリと丸まっている部分が上手く撮れない
何とか、輪を描いていることが見える写真が撮れました。
それにしても、何故、花柄が一回転しているのでしょう。風が強い所に対応して強度を増している?
花が咲いていてくれたら良かったけれど、それはまたのお楽しみに。
(参考)タケシマラン 尾瀬 2023.06,07
こちらは花柄が捻れていません。
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2023年07月04日
八幡平 ヒロハユキザサ
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2023.06.29 八幡平
ヒロハユキザサ♂(広葉雪笹)
キジカクシ科マイヅルソウ属(旧ユキザサ属)
白い花被片のユキザサに対し、黄緑色の花被片をつけるので「ミドリユキザサ」の別名があります。雌雄異株で、こちらは雄株。
ユキザサ属がマイヅルソウ属になったそうで・・・はぁ、もう覚えられない。
ヤマトユキザサの花被片も黄緑色で別名ミドリユキザサなのでややこしいのですが、ヒロハユキザサの茎にはこのような稜があるので区別出来ます。
また、私が尾瀬で見たヤマトユキザサの茎は紫色を帯びていましたが、八幡平ではみかけませんでした。(ヤマトユキザサの分布を調べると山形・福島〜奈良とのこと。もしかして奈良でみつかったので大和がつくのでしょうか。)
(参考)ヤマトユキザサ 2022.07.12 尾瀬
黄緑色の花被片と言いながら、蕾と花後の若い果実の写真しか無くて、すみません(。。;)
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八幡平 シナノキンバイ、ミヤマキンポウゲ
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山で見かける黄色い花の多くは、キンポウゲ科とバラ科。どちらもよく似ていて、花だけを見て同定するのはなかなか難しいです。
キンポウゲ科の花弁に見える黄色の萼片にはクチクラ層(髪の毛で言えばキューティクル)があり、キラキラと光沢があるのが特徴です。
同じ黄色い花でも、バラ科の花にはそのようなキラキラ光沢はないので、先ずそこで区別することが出来ます。
今回は、高山で良く見かけるキンポウゲ科の2種です。
シナノキンバイ(信濃金梅)キンポウゲ科キンバイ属
ミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)キンポウゲ科キンポウゲ属
「え、同じ花じゃない? 何処が違うの!?」
って、言いたくなりますよね。右脳人間の私、ぱっと見で違うと感じたのですが、それでもじっと見ている内に、段々と分からなくなって来ます。でも葉の形が違うので、やっぱりこちらはミヤマキンポウゲだと思います。実物を見ていれば分かるのですが、こうして時間が経って写真で見返すと迷いが出ますね・・・。あれもこれも手を出して、一向に作業が進まない自分が嫌になります。
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八幡平 ズダヤクシュ
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ズダヤクシュ(喘息薬種)ユキノシタ科ズダヤクシュ属
民間薬として喘息(富山などでズダと言う)や咳止めの薬とされた為、この名があります。花の形はユキノシタとは随分違いますが、葉の形や草姿、好きな場所(日影で湿っぽくても水はけは良い所)などは似通っています。
果実(参考 2022.07.12 尾瀬)
花は小さいですが、よく観れば可愛らしく「ティアレラ(ズダヤクシュ属)」の名前で外国産の園芸種が色々出回っています。よく似ていてカラフルな「ヒューケラ(ツボサンゴ属)」もユキノシタ科で近縁です。
また、ティアレラ×ヒューケラの別属交配種の「ヒューケレラ」まで作られていて、一体どちらの仲間なのか分からなくなってしまいます。
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