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2026.08.21 裏高尾 日影沢
キツネノカミソリ 狐の剃刀 ヒガンバナ科
早春に束になって伸び上がるスラリとした水仙に似た葉をカミソリに見立てた名でしょう。他の草が伸び上がる前に光合成をし球根に栄養を蓄え、他の草に埋もれると地上の葉は一旦枯れ、8月中旬ごろ同属のヒガンバナに先駆けて葉の無い状態で花茎を伸ばして先端に3つほどの花を咲かせます。
この、一旦姿を消しておいて突然パッと咲く様子、そして花の形も「狐」を思わせまるし、命名者のセンスが好きです。
先日ネットニュースでキツネノカミソリが取り上げられ「そのオレンジ色の花、絶対に気をつけて」というタイトルを見て、「またか…」とうんざり。この手の「煽り記事」、「危険」「毒」と書けばクリック数が稼げるのでしょうね。
普通に「きれい」「かわいい」と足を止めて愛でる機会を得る前に「怖い花」「毒草」と言う先入観を植え付けないで欲しい。今、ここを読んで、その記事を検索してしまうと思う壺なのでやめてくださいね。
大体、このオレンジ色の素敵な花が咲いている時、誤食の可能性のある「ニラに似た葉」は出ていませんし、掘り上げて球根を食べようとする人もいないでしょう。根元に繁茂してみえるのはシャガやシジャノヒゲの葉です。
*ニラに似た葉でも、ニラがお好きな方は匂いで判別できますよね。水仙やキツネノカミソリの葉にニラ臭はありません。但し、ニラの近くに生えていたら混入させないよう注意です。
同様に大袈裟に毒草と騒がれたナガミヒナゲシは外来種でこぼれダネで増殖していますが、キツネノカミソリは昔ながらの里山風景を彩る在来種、東京では住処の土手や林縁などがつぶされ年々数を減らしおり、みつけたら嬉しくて思わず駆け寄ってしまう花です。

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